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[もうひとつの高校選手権・開幕直前]出場校紹介:岐阜県立岐阜本巣特別支援学校

ゲキサカ / 2019年2月12日 15時2分

(提供:岐阜県立岐阜本巣特別支援学校)

「頂点まであと1勝」のために取り組んできたこと

 第4回全国知的障害特別支援学校高等部サッカー選手権「もうひとつの高校選手権」が16日、静岡県藤枝総合運動公園サッカー場で開幕する。代表10校を紹介する連載の4回目は、前回準優勝の岐阜県立岐阜本巣特別支援学校。

 昨年、就任1年目でいきなり全国準優勝に導いた古田翔也監督は、静かに闘志を燃やす。

「去年の結果もあるので、学校からは全国優勝の期待をしていただいているかな、という気がしています。生徒にも『優勝するぞ』という話はしています」

 昨年のチームにはGKとFWに飛びぬけた存在がいて、2人の個人能力に頼るような戦いをしていたが、今年はその2人がいなくなり、チームのモデルチェンジを迫られた。

「決勝で対戦した志村学園さんは、めちゃくちゃうまかった。正直、サッカーの部分では勝てない。その分、練習や学校生活の取り組み方を改善できればと思って、ずっとやってきました。生徒たちにも、『全国大会で優勝をとるチームって、どんなチームだろう』というテーマでみんなで考えてもらったこともあります」(古田監督)

 すると、必然的に学校生活での態度の見直しに行きついた。挨拶、整理整頓、言葉遣いの徹底。先生と話すときは友達感覚ではいけない。整理整頓も済ませてからグラウンドに向かう。過去2大会の全国大会を経験している背番号10のMF松浦彪流(3年)がいるが、松浦に頼り切らず、チームで決めた規律を全員で守るうえで必要な心構えを作ることに時間を割いてきた。古田監督が続ける。

「去年であれば、『エース格の子にボールを渡しておけば、何とかしてくれる』とか『抜かれても最悪、GKの子が止めてくれる』といった雰囲気が流れて、サッカーを個々で楽しんでいる感じでしたが、今年は誰かのミスは、みんなでカバーし、誰かのいいプレーは全員で喜ぶ雰囲気ができて、常にみんなで分かち合う感じです」

 フォア・ザ・チームはピッチ外でも表れた。昨年11月に全国大会が決まった後、部員たちは大会の会場となる静岡県藤枝市に向かう遠征費を集める募金活動を行った。各家庭の負担を軽くするために、目標額35万円に設定し、学校祭があるときなどに部員が募金箱を持って回り、年内には目標額に達成した。16日の初戦は愛知県立豊田高等特別支援学校―大阪府立なにわ高等支援学校の勝者。ピッチの内外で汗を流してきた選手たちは相手に関係なく、チームの勝利のために走り続ける。

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