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「安心できる居場所を作りたい」。FC東京と二人三脚で歩んできた知的障がい者のクラブ「トラッソス」のポリシー

ゲキサカ / 2019年5月1日 19時0分

 知的障がいがあり、小学3年生の頃から22歳の現在までトラッソスに通い続けているある男子生徒が、高校卒業の際、急激に精神状態が不安定になり、外を歩けなくなってしまった。そんなときもトラッソスの存在によって救われた。男子生徒の母親が言う。

「その不安の中身がわからないのが、この障がいの悩みでもあります。ただ小さい頃から一緒だった友達から『大丈夫?』って気にかけてくれて救われました。トラッソスに来ると、親ではどうしようもないことがあることがわかります。一方で友達や仲間だからこそしてもらええることもあることを教えてくれる。ウチの息子は、親に対しては全面的な甘えが出ると、かえって不安な気持ちが逸れない。けれど、好きな友達に会いたい、という気持ちが沸き上がってくると、不安を越えられることがあるんです。トラッソスをたとえて言うなら、『しおれた花が水をもらって咲くところ』です。『場所は人が作るものだな』とつくづく思います」
 
 吉澤氏はトラッソスに来る子をどんな生徒にしたいのだろうか。

「社会にかわいがられる子、社会がほおっておけない子ですね。だから、いつもニコニコしている子にしたい。障がいの有無は関係ないと思うんですが、自信がなくてうつむき加減になったりする子は、そのグループの中で腫れ物にさわるような存在になってしまう。トラッソスに通うことで、『よくできた』『楽しいな』という体験を増やし、自然に笑みが生まれ、どのグループにいても『受容感』を実感できる人間になってほしいです」

(取材・文 林健太郎)
●知的/障がい者サッカー特集ページ
●日本障がい者サッカー連盟(JIFF)のページはこちら

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