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メルカリ小泉社長の告白① 「僕らが障がい者アスリートを支援する本当の理由」

ゲキサカ / 2019年4月26日 13時7分

1時間近く熱弁をふるった株式会社メルカリ 取締役社長兼COO小泉文明氏

 創業6年あまりで、アプリダウンロード数が全世界で1億を超える国民的フリーマーケットアプリとなった株式会社メルカリ取締役社長兼COOの小泉文明氏がゲキサカのインタビューに応じた。メルカリは、鹿島アントラーズのオフィシャルスポンサーのみならず、プロ野球の日本ハムやオリックスといったメジャースポーツへの支援にも積極的だ。しかし、J1鹿島の支援と並行して、11人の障がい者アスリートと契約し、うち3人が難聴のデフサッカー選手であることはあまり知られていない。小泉社長の本心を2回に分けて紹介する。

「企業は社員数が増えてくると、障がい者の雇用も当然やっていくという社会的使命、責任が出てきます。その中でウチらしいやり方はないか、と考えました。僕らは『新たな価値を生み出す世界的マーケットプレイスを創る』という大きなミッションがあり、世界を意識していることもあり、『世界でチャレンジしよう』という障がい者アスリートの方々を応援するのも、会社のミッションに合致していると考えました」

 2013年に10人でスタートした会社は、2017年に600人規模にまで急成長。2017年に車椅子バスケットの篠田匡世と土子大輔が入社し、その後、2018年にはデフフットサル日本代表の松本弘、上井一輝、デフサッカー日本代表の林滉大らも続いた。障がいのある陸上や水泳選手も在籍する。最初に篠田や土子を採用するときに、小泉社長は一緒にランチをとり、世界を目指す姿勢や生き様を知って採用を決めたという。

「2人ともバイク事故で足を切断して不自由になってしまったことに対して、全然くよくよしていないし、すごく未来志向。いい仲間になれる、と思ったんです。篠田君などは日本代表に入るかどうかの当落線上にいたとき、『このままだとまずい。もっと成長しないといけない』と言って日本リーグのチームに所属しながらオフシーズンにドイツに行ったと聞きました。その前向きさに尊敬するし、感心しますよ」

 メルカリに所属する障がい者アスリートが、オフィスに行く回数は月に数回程度。トレーニングをすることがいわば「仕事」のため、社員とアスリートの交流機会は限られるが、社内合宿で車椅子バスケットをする機会を作ったり、デフサッカーの松本や林が先生役となって手話教室も開いた。小泉社長が続ける。

「自分でやってみると、どんどん身近になってくるんじゃないかと思うんです。今の段階では『自分ごと化』するための背中を押すきっかけになっているぐらいかな。でも、たとえばメルカリの選手、ぼくらの仲間が世界一を目指して本気で頑張っていることがわかれば、社員の意識も変わってくると思います」
リオデジャネイロパラリンピックに出場した鈴木徹選手
 小泉社長の身近に、自身が尊敬する障がい者アスリートがいる。義足の走り高跳び代表選手として、パラリンピックで5大会連続で入賞している鈴木徹選手は、小泉社長の高校時代の同級生だった。

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