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[関東大会予選]山梨は韮崎復権!全員サッカー貫き、“私立3強”撃破で伝統つなぐ!

ゲキサカ / 2019年5月10日 20時10分

 派手な攻撃面よりも球際でのファイトや連動した守備面の光る決勝に。後半も“我慢比べ”が続く中、日本航空はセットプレーの数を増やすが、韮崎の集中した守りは崩れず。韮崎は時に懸命なチェックがファウルになるシーンもあったが、仲間のミスを他の選手がカバーしながら、各選手がやるべきハードワークを徹底し続けていた。

 27分、韮崎は笹本、日本航空はFW望月悠汰(3年)を投入して勝負に出る。この後、韮崎は萩原のスルーパスで左サイドを崩したほか、ボランチの位置から精力的な飛び出しを続けていたMF真壁大翔(2年)が2度、3度とPA付近でボールに絡む。一方の日本航空は33分に右クロスのクリアに小田が反応。左足を振り抜いたが、シュートは韮崎GK保坂拓哉(2年)のファインセーブに阻まれた。

 後半終了まで3分を切り、韮崎はFW金丸立樹(3年)も加えて前線を活性化。すると39分に待望の先制点が生まれる。クリアボールを連続で拾っていた韮崎は、右サイドでボールを受けた笹本がフリーでルックアップ。そして、右足でGKとDFの間を狙ったアーリークロスがそのまま逆サイドのゴールネットに吸い込まれた。笹本中心に大喜びの韮崎イレブン。2分間のアディショナルタイムを含めてこの1点を守った韮崎が、山梨制覇を果たした。

 選手権出場34回の伝統校・韮崎が最後に同大会に出場したのは08年度。最近10年は私立勢の台頭によって難しい時代を過ごしている。それでも「伝統を感じられる学校」(今村優貴監督)の選手たちは、結果が出ない中でもひたむきにその伝統をつなぐことを目指してきた。

 自身も韮崎OBの指揮官は「伝統は背負うこのではなく、つなぐもの。(重くて抱えることはできないかもしれないが)横に少し動かせば、動かせる時もある」。先輩たちの背中を見て取り組んできたことを継続してきた。今年は個々が武器を持っている世代。加えて、今村監督は「学校のお陰」と話していたが、文武両道の高校で普段から勉強、サッカーに取り組んできたことが我慢強い選手たちを作り上げ、タイトル獲得をもたらした。

 エースMF名執龍一(3年)や主将の雨宮を怪我で欠いた中、全員で掴み取ったタイトル。選手たちはこの優勝を自信にしつつ、さらに上を目指す意気込みだ。佐野は「伝統は凄くある高校ですけれど、ここ最近(全国大会の)出場回数が伸びていなくて、それを自分たちの代で変えようという気持ちが凄く強い」という。そのためにも、「練習から締めてやらないといけない。きょうは勝ちに浸っても次の練習から意識して、次の試合や関東大会に臨みたいと思います」(内田)。仲間、学校の力を後押しに果たした復権。この日のように学校全体で勝利を喜び、伝統をさらに良い形でつなぐために、また日常から努力を続ける。
 
(取材・文 吉田太郎)

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