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[MOM618]早稲田大FW加藤拓己(2年)_俺は消えてない

ゲキサカ / 2019年6月8日 1時11分

2試合連続ゴールと存在感をみせる加藤拓己

[大学サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[6.1 関東大学リーグ第8節 早稲田大2-1流通経済大 AGFフィールド]

 今季初の連勝を目指す早稲田大に弾みをつけたのは、FW加藤拓己(2年=山梨学院高)の一撃だった。前半7分、MF山下雄大(1年=柏U-18)の左サイドからのボールでゴール前に抜け出した加藤は、GKとの1対1を冷静に制した。前節の東洋大戦の大学リーグ初ゴールからの連続弾になった。

「チームがゴール欠乏症と言われていた中で、(第6節の)駒澤戦から出して頂いた。得点できなくて悔しくて泣いたんですけど、そこで考えたのは自分の武器はゴール前の怖さだということ。前節、得点できたのは自分にとっても大きかった。でもまだまだこんなもんじゃいけない。チームに迷惑をかけたし、まだまだ足りないと思っています」

 高校時代、山梨学院高を主将として牽引。高校選手権では注目選手の一人として脚光を浴びた。大会後にはU-19日本代表の一員としてスペイン遠征を経験。希望を胸に早稲田大に進学してきた。

 しかし歯車を狂わせたのは怪我。大学入学前の2月に手首の手術を受けると、復帰を目指していた5月に今度は左足首を骨折。6月に手術を受けたが、思うように回復しなかった。スポーツ推薦で狭き門を突破しての入学だったが、正式入部のためのランテストすら受けられない状況が続いた。

「正直、1年間を無駄にしたとみられてもおかしくない。パス交換に入り出したのも今年2月7日から。手術をしたのがちょうど去年の2月7日だったので、本当にまるまる1年やっていなかった。でもその1年がなかったらこれだけチームのためにやろうと思わなかっただろうし、今の自分は違う自分だったと思います」

 ゴリくん消えたな。母校の山梨学院高の後輩にそんな噂がされれているという話を聞いた。ツイッターには『辞めたんですか?』というダイレクトメッセージが届くこともあったという。「辞めていないよ」。心の中でつぶやくしかできないもどかしさ。「すごく歯がゆかったけど、言葉で言うだけじゃ説得力ない」ということが分かるからこそ、悔しさを拭い去ることができない。「だから消えたんじゃないかと心配してくれた人たちのためにも頑張りたい」。

 ようやくコンディションが戻ってきた今季。加藤にはランテストをクリアしなければいけないという課題が残されていた。ランテストは「グラウンド10週を13分半で走って、15分休憩したあとに、縦17秒で行って43秒で戻るランを10本連続でやる」というもの。合格ラインは「いやらしい」というギリギリのラインに設定されている。

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