「ゴールはあの舞台」“激震”乗り越えた東京Vユース、恩師に見せた7発圧勝劇
ゲキサカ / 2019年7月22日 22時31分
[7.22 日本クラブユース選手権U-18大会C組第2節 東京Vユース 7-0 鳥取U-18 前橋フC]
日本クラブユース選手権(U-18)大会は22日、第2節が行われ、東京ヴェルディユース(関東3)がガイナーレ鳥取U-18(中国3)に7-0で大勝した。トップチームの永井秀樹監督が見守る中、無得点だった開幕節の鬱憤を晴らすゴールラッシュを披露。24日の次節・仙台ユース戦に勝てば自力での決勝トーナメント進出が決まる。
今大会の開幕からわずか4日前、東京Vユースには激震が走っていた。2017年から指揮を執っていた永井監督がトップチームに引き抜かれ、大舞台を目前に体制変更が行われたのだ。S級ライセンスの交付直後とあり、既定路線であったことも推測されるが、選手たちにとっては急転直下の出来事だった。
「ミーティングで涙ながらに……という選手もいて、それを目の当たりにすればするほど、なんとかこの子たちにいいサポートをしなきゃと思いました」。急遽、今大会で代役を務めることになった元日テレ・ベレーザ指揮官の寺谷真弓監督は選手たちの動揺を素直に認める。
なにせ現在の3年生は、永井前監督が初めて3年間かけて指導してきた選手たち。「やることを変えずにやろうというのがテーマ。スタッフの配置も大きく変えずにやるという選択をした」(寺谷監督)ため、積み上げてきたポゼッションスタイルに変化はないが、ピッチ上への影響は避けられない。
そうして迎えた初戦は大分U-18に0-1で敗れた。指揮官が「思うような形が出てこなかった中でもチャンスはいくつかあったけど、単純にシュート数が少なかった」と振り返ったように、公式記録上のシュート数はわずか5本。「全部が決定機だった」とはいえ、課題は明白だった。
第2節でも敗れればグループリーグ敗退の可能性もある。そこでチームは一つのミッションを共有していた。「最低でも前半7本、後半7本はシュートを打とう」(寺谷監督)。グループリーグは前後半35分ハーフで行われているため、5分に1本はシュートを狙おうという計算だ。
そうした意識付けは『7ゴール』という結果となって表れた。試合は5-3-1-1で構える鳥取に対し、6トップ気味に前線に張り出す東京Vが一方的に押し込む構図。東京Vは序盤こそバウンドが安定しないピッチに苦しむ場面もあったが、まずは左サイドバックDF遠藤海斗(3年)の個人技がこじ開けた。
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