33.8℃の熱戦制したのは鳥栖U-18!! “歓喜の地”西が丘で後半2発、初の全国ファイナルへ

ゲキサカ / 2019年7月30日 6時15分

サポーターの前で歓喜に沸くサガン鳥栖U-18の選手たち

[7.29 日本クラブユース選手権U-18大会準決勝 鳥栖U-18 2-1 横浜FMユース 味フィ西]

 日本クラブユース選手権(U-18)大会は29日、東京都の味の素フィールド西が丘で準決勝を行い、サガン鳥栖U-18(九州2)が横浜F・マリノスユース(関東1)を2-1で破った。前半に先制点を与えたが、後半に2得点を奪っての逆転勝利。クラブ史上初のベスト4入りを果たした勢いを持続させ、高校年代初の全国タイトルまであと1勝に迫った。

 午後4時のキックオフ時点の気温は33.8℃。日中の蒸し暑さが持続する中、序盤の主導権を握ったのは横浜FMだった。前半3分、カウンターからMF井出真太郎(3年)がサイドを駆け上がると、オーバーラップしてきたDF池田航(3年)が左足でクロスを供給。ファーでFW松田詠太郎(3年)が落とし、MF吉尾虹樹(3年)がダイレクトで狙ったが、惜しくも枠を外れた。

 さらに前半10分、横浜FMはMF石井宏育(3年)とのパス交換から右サイドをえぐった松田の折り返しに井出が反応したが、このシュートも枠外。すると徐々に鳥栖がペースを取り戻し、前半17分にはFW田中禅(2年)のポストプレーから横浜FMにミスが生まれ、FW相良竜之介(2年)がミドルレンジからのシュートを狙う。しかし、これはGK寺門陸(2年)のビッグセーブに阻まれた。

 飲水タイム明けの前半24分、横浜FMは松田がDF永田倖大(2年)を抜き去って右サイドを駆け上がり、マイナス方向へのクロスにFWブラウンノア賢信(3年)が反応。ところがMF西田結平(3年)がカバー。それでも同35分、MF植田啓太(2年)のパスから吉尾がスルーパスを送ると、これに反応したブラウンノアが左足でGK板橋洋青(3年)の股下を抜いて待望の先制ゴールを奪った。

 ビハインドを喫した鳥栖は前半36分、DF中野伸哉(1年)の突破からFW兒玉澪王斗(2年)にボールが渡り、中央に折り返したがMF本田風智(3年)には惜しくも合わず。同38分にはここまで大会通算4ゴールで得点王を狙える兒玉がカットインから強烈な左足シュートを放ったが、クロスバーに阻まれ、前半は無得点のまま終わった。

 鳥栖らしいダイナミックさが陰を潜め、ゴールも奪えなかった40分間。ハーフタイムには田中智宗監督から「『こんなサッカーをしていたら負けても何も得られない。自分たちの力を出せず、結果も出せない試合になる』と言われた」(田中)と叱咤が飛んだという。しかし、これで選手たちの士気も復活。「後半から全開で行こう。それがサガン鳥栖らしさ」と気持ちを共有し、後半のピッチに向かった。

 すると後半開始直後、鳥栖の改善の兆候はすぐに表れた。同1分、右サイド攻撃から本田がペナルティエリア内で倒されてPKを獲得。キッカーを任された本田の右足シュートは寺門の好セーブに阻まれ、千載一遇のチャンスを逃したが、同3分には直前のPK失敗で得たCKを西田が蹴りこむと、こぼれ球を中野、田中がつないで最後は相良が右足でネットに蹴り込んだ。

 横浜FMにとっては「フワッと入ってしまった」(ブラウンノア)ことによる痛い失点。後半6分にブラウンノアのヘッド、同9分には吉尾のスライディングシュートがいずれも決定的な形で放たれたが、いずれも枠を捉えられない。鳥栖は同11分、セットプレー以外ではなかなか長所を発揮し切れなかった西田に代わり、MF西村洸大(2年)をボランチの一角に投入した。

 さらに鳥栖は後半15分、相良に代わってスーパーサブのFW秀島悠太(3年)を起用。対する横浜FMが同20分、松田を下げてMF岩井龍翔司(3年)を右サイドハーフに入れると、飲水タイム明けの同24分にスコアが動いた。右サイドの低い位置でボールを持った兒玉が左サイドに大きく展開すると、フリーの秀島が岩井とDF日隈雄作(3年)を振り切ってカットイン。強烈な右足シュートをゴールに突き刺した。

 追いかける立場となった横浜FMは猛攻を開始。それでも後半28分、石井の縦パスに反応したブラウンノアが右足シュートを放つが、これは板橋がビッグセーブ。同32分にも石井のスルーパスから岩井が左足で狙うも、枠を捉えられない。同35分にも、途中出場FW星野創輝(2年)のポストプレーから石井がミドルで狙ったが、またも板橋が阻止。敵陣コーナーフラッグ近くで時間を使った鳥栖が1点リードを守り切った。

 史上初の全国4強への挑戦だった鳥栖はもちろん初の決勝進出。2017年冬、鳥栖U-15が高円宮杯を制した『西が丘』で再び歴史を作った。1〜2年生の相良、田中、中野は当時の主力で、チームを率いるのも同じ田中監督。再び全国の頂点を目指す指揮官は「あの時は寒かったけど、めちゃくちゃ暑いなと(笑)。そこは違うけど、いい雰囲気の中でやらせてもらえるのでありがたい」と感慨を語る。

 ただ、何より大事なのは次の一戦だ。「U-15の決勝でも言ったけど、決勝戦を戦おうとすると飲まれてしまうので、相手としっかり戦えと言っていた。今日しっかり勝ったことでまた1試合を戦えることがありがたいし、目の前の相手に勝つことを考えて戦いたい」(田中監督)。結果を残し続ける3年生、経験豊富な1〜2年生が絶妙に融合した鳥栖は高校年代初の全国ファイナルにも堂々と挑んでいく。

(取材・文 竹内達也)●第43回日本クラブユースサッカー選手権(U-18)大会

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