“代表GK”負傷の名古屋U-18、2年生GK東ジョンが初V牽引! 目指すのは「異次元のプレー」
ゲキサカ / 2019年8月2日 10時34分
[7.31 日本クラブユース選手権U-18大会決勝 鳥栖U-18 1-3 名古屋U-18 味フィ西]
世代別代表で日の丸を背負う絶対的守護神が負傷で長期離脱。普通のチームであれば危機的な状況だが、名古屋グランパスU-18にはGK東ジョン(2年)がいた。「自分しかいないので、先頭に立ってやっていかないといけない」。代役の『16』は先輩『1』の思いも背負い、過酷な11日間7試合を戦い抜いていた。
今季の名古屋U-18で正ゴールキーパーを担っていたGK三井大輝(3年)は今年6月、U-18日本代表の活動中に負傷。いまもなお歩行にも支障をきたす状態が続いており、復帰まではしばらくかかりそうな見込みだ。
そこでチームは夏の大舞台に向け、ニュージーランドと日本にルーツを持つ東に白羽の矢を立てた。185cm、79kgの体躯は迫力十分。その能力も折り紙付きで、先輩の三井も「日本人離れした反応と止める力、ボールを怖がらない姿勢がすごい。もちろん僕には彼にない強みがあるけど、彼にも僕にない強みがある」と太鼓判を押す。
今大会ではそんな期待の17歳がブレイクの時を迎えた。グループリーグ開幕節の大宮U-18戦を被シュート10本で無失点に抑えると、その後も複数失点をせずに連戦を消化。サイドバックが攻撃的な名古屋U-18において、優勢でも致命的なシュートを喫する場面は少なくないが、そのたびにビッグセーブで救ってきた。
「グランパスは攻撃的なサッカーなので、カウンターを食らうことは多い。でも攻撃陣がしっかり点を取ってくれるので、こっちは相手の攻撃を遅らせて粘り強く対応することを意識していた。結構きわどいシュートも多いけど、そういうところを止めていかないと上には行けないと思っている」。
決勝の鳥栖U-18戦でも相手の時間帯となった後半14分、FW兒玉澪王斗(2年)の決定的ヘッドを驚異的な反応速度で阻止。これで流れを完全に引き戻し、「相手のFWもうまくなってくる中で、自分も長所を相手に負けないものにしないといけない。そういう意味でビッグセーブを見せられて良かった」と笑顔を見せた。
そのの背中を押していたのが三井の存在だ。「先輩が怪我をして自分しかいないという中で、自分がチームの先頭に立ってやっていかないといけない、長所を出してチームを引っ張っていかないといけないと思っていた」。試合前、試合後の記念撮影では『1』のユニフォームを持って微笑む姿があった。
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