PK違反は厳しくチェック、審判への抗議で“即退場”例も…新ルールが「明確化」
ゲキサカ / 2019年8月23日 13時0分
国際サッカー評議会(IFAB)の取締役会は今月21日、2019-20シーズン向けの新競技規則に関して、いくつかの点で文言の「明確化」をする臨時声明を発表した。ペナルティキック、選手交代、ドロップボール、チーム関係者の処分における項目で一部、実質的な解釈の変更が行われた形だ。
19-20シーズンの競技規則に関しては、旧ルールから大幅な変更が行われたこともあり、世界各国で判定基準のブレが指摘されていた。IFABの声明でも、ルールの明確化は「多くの要請」によるものだと説明。明確化された基準の中には、8月から新ルールが導入されているJリーグで議論を巻き起こしたケースもあった。
■PK時のGK、どこまで前に出ても良い?
Jリーグの新ルール導入にあたって、ここまで最も大きな話題を呼んだのはJ1第22節のFC東京対ベガルタ仙台戦であろう。後半14分、FC東京のFWディエゴ・オリヴェイラのペナルティキックを仙台のGKヤクブ・スウォビィクが正面で阻んだ場面だ。
キッカーがPKを蹴る瞬間、GKはゴールライン上にいなくてはならないが、この時スウォビィクは両足がゴールラインから十数cmほど前に出ていた。このため、スウォビィクには規則どおりにイエローカードが提示され、PKの蹴り直しが認められたD・オリヴェイラは2度目のキックで得点。試合はこれが決勝点となり、FC東京が1-0で勝利した。
試合後、仙台の渡邉晋監督は審判団に猛抗議を行い、記者会見でも「あのPK判定は非常に厳しい」(仙台公式サイトより)と述べた。たしかにこれまでは、GKの足がゴールラインをわずかに飛び出していたからといって、不問にされるケースが多く、あまり厳密な運用は行われていなかったと言える。
もっとも、そうした“グレーゾーン運用”は旧ルールの話だ。新ルールでは「守備側のGKは少なくとも片足の一部をゴールラインに触れさせているか、ゴールラインの上に位置させていなければならない」という文言が追加。これまで「両足」判定が通例だったため、「片足」では自由度が増す一方で、わずかな違反も見逃されなくなったのだ。
新ルールが先行導入されたU-20W杯、女子W杯などでもこうした“厳格運用”が一般的となっており、今回のIFAB声明でも「より大きな自由を得るからには、GKはルールをリスペクトする必要がある。また審判員もGKが違反をした場合はキッカーに蹴り直しをさせることを確実に行っていくべきだ」と強調されている。
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