代表でも自分がチームを引っ張っていく。DF田中隼人は“先輩との再会”も糧に飛躍の2022年へ向かう
ゲキサカ / 2021年12月20日 12時25分
楽しみにしていた“再会”も実現した。相手のFWには、去年まで柏U-18で一緒にプレーしていた清水勇貴(順天堂大1年)が。ポジション的にマッチアップするシーンも多く、「勇貴とバチバチやっていたんですけど、特に負けられないと思っていたので、行っちゃいました(笑)」と自ら振り返った激しいコンタクトのシーンでは、田中にイエローカードが提示される一幕も。
「その瞬間は勇貴も『足首行った!』とか言っていたんですけど、さっきの閉会式で『ごめん』と謝っても、『ああ、全然心配しないで』って(笑)。やっぱり優しいので、良かったです。卒団以来、1年ぶりに会いました」。“先輩とのバチバチ”も十分に楽しんだ田中の笑顔には、充実感も垣間見えた。
今シーズンは所属チームの指揮官も代わり、今までの柏U-18ではなかなか見られなかったシステムにも挑戦。酒井直樹監督と藤田優人コーチの元で、新たなサッカーの楽しさにも気付いたという。「最初の方は連敗スタートで、勝ちもなくて、失点も毎試合していて、そこは守備陣の責任だと思っていました。でも、夏ぐらいから5バックの良さを全員が分かってきて、守備の仕方が明確になりましたし、5バックの真ん中だと“潰す”役割が結構多かったので、そういう意味では自分の課題でもあった“潰す”部分は伸びたと感じています。あとは、酒井監督と藤田コーチになって、今までにはなかった走りの部分が強化されたことで、高体連に近いようなユースチームになれたことが、今年のみんなの成長にも繋がったので、アカデミーで過ごしてきた中で一番良い年になりました」。
来季はプロ1年目。既にルヴァンカップでトップチームデビューを果たしているとはいえ、強烈なライバルたちとポジションを争うことになる。「レイソルだと上島(拓巳)くんだったり、(古賀)太陽くん、大南(拓磨)さんと凄いライバルがたくさんいますけど、自分には自分なりの特徴もあるので、太陽くんや上島くんの良さを盗みつつ、自分にしかない武器の縦パスもさらに磨き上げていきたいです」。
日立台が育んだ、スケール感抜群のレフティセンターバック。田中の才能がJリーグのピッチで解き放たれる日も、そう遠くなさそうだ。
(取材・文 土屋雅史)
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