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注目対決に敗れた神村学園。だが、先輩たちが築き上げてきた“伝統の連鎖”は確かに息衝き始めている

ゲキサカ / 2022年1月1日 11時58分

神村学園高の戦いはこれからも続いていく(写真協力『高校サッカー年鑑』)

[12.31 選手権2回戦 帝京長岡高 3-2 神村学園高 等々力]

 積み上げてきたスタイルで、ゴールに迫り続けた。失点を重ねても、最後までファイティングポーズを取り続けた。時計の針を巻き戻したくなるような後悔を、歯ぎしりしたくなるような悔しさを、すべて自分たちのパワーに変えてきた。とりわけ3年生たちの奮闘は、この日のピッチでも際立っていた。

「この代は中学校の時に九州リーグから(県リーグに)落としてしまっている代なので、そういうところで自分たちを決して過大評価することなく、地道にやってくれた3年生でした。初めてプレミア参入戦も出ることができましたし、勝つことはできなかったですけれども、まさかこんなふうに3年後に大きく飛躍するような子たちになるとは。僕としても凄い“伸び率”だなと思っているぐらいなので、本当によく頑張ってくれた3年生でした。『お疲れさん』という言葉も言いたいですし、もちろんこれからの彼らのサッカー人生を楽しみに見守りたいと思います」。

 3年間、あるいは6年間の彼らを見守り続けてきた有村圭一郎監督の言葉が、優しく響く。神村学園高(鹿児島)は間違いなく、強かった。

「注目して戴いているゲームだったと思うので、お互い持ち味が出せればいいなと思っていましたが、相手のファインセーブもだいぶありましたし、なかなかゴールをこじ開けることができず、セットプレーから2点を何とか返せましたけど、軽い失点でやられてしまったなという感じはあります」。指揮官はオンライン会見で、こう試合を総括した。

 帝京長岡高(新潟)と激突した2回戦最注目カード。お互いに攻撃的なスタイルを標榜する両チームだけあって、激しい打ち合いも予想される中で、前半16分にロングスローから失点を許すと、32分にも追加点を奪われてしまう。

「サイドで2対1が作れる状況が多々あったんですけれども、そこを前半は上手く使い切れなくて、攻撃のリズムが単調だった部分がありました」(有村監督)。ようやく30分過ぎからは右のMF若水風飛(3年)、左のMF篠原駿太(3年)の両ウイングも躍動し始めたものの、ゴールを挙げるまでには至らない。

 後半4分にセットプレーからMF大迫塁(2年)とFW福田師王(2年)のホットラインで1点を返すと、16分には絶好の同点機が訪れる。篠原の左クロスに、若水が完璧な左足ボレーを枠へ収めたが、相手GKの超ファインセーブに阻まれる。結果から見ればここが勝負の分水嶺。その2分後に3点目を献上。36分には再びセットプレーからMF佐藤璃樹(3年)が意地の1点を返したが、反撃もここまで。真剣に全国制覇を狙った神村学園の冒険は、初戦敗退という結果を突き付けられた。

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