1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. スポーツ
  4. サッカー

キーポイントは「立ち上がりの15分」。前半15分に先制した青森山田が試合巧者ぶりを発揮してベスト8進出!

ゲキサカ / 2022年1月2日 20時43分

チーム2点目を決めたDF丸山大和にMF松木玖生が駆け寄る(写真協力『高校サッカー年鑑』)

[1.2 選手権3回戦 阪南大高 1-3 青森山田高 駒沢]

 試合のキーポイントは、立ち上がり15分の攻防だった。結果的に先制点が生まれたのは前半15分。このゴールを奪った時間が、彼らの試合巧者ぶりを如実に物語っている。

「相手の特徴は立ち上がりの15分で先制点を決めて、そこからだんだんと点数を積んでいくことというのが自分たちが分析した結果で、『立ち上がりに圧倒的な差を見せ付ける』とチームでも話していたので、良い時間帯に先制できたと思います」(青森山田高・松木玖生)。

 相手の得意な時間帯で奪った先制点の効果絶大。第100回全国高校サッカー選手権は2日に3回戦を開催した。駒沢陸上競技場の第1試合では、2試合で11得点と抜群の攻撃力を誇る阪南大高(大阪)と3年連続ファイナリストの青森山田高(青森)が対峙。前半15分にオウンゴールで青森山田が先制すると、後半3分にはDF丸山大和(3年)、12分にはFW名須川真光(3年)が相次いで加点。阪南大高も19分には、FW鈴木章斗(3年)が今大会7ゴール目を奪ったものの、3-1で青森山田が勝利を収め、準々決勝で東山高(京都)との対戦が決まっている。

「今日はミーティングでも『ここが山場だな』としっかりチームで話し合っていた」と青森山田の丸山が話せば、「まずここが1つの難関だと思っていた」と阪南大高の鈴木も口にする。お互いに相手をリスペクトした中でキックオフを迎えたゲームは、阪南大高の勢いが青森山田を上回る。

 前半10分にはFW石川己純(3年)を起点に、MF松本楓悟(3年)が右へ流し、上がってきた右SB今西一志(2年)が縦に持ち出してクロス。ニアに入った石川のシュートはヒットしなかったものの、惜しいシーンを作ると、14分にもMF稲垣大燿(3年)、MF田中大翔(3年)と繋いだボールを、MF櫻井文陽(3年)がミドルにトライ。わずかに枠の右へ逸れるも、立ち上がりのリズムは明らかに阪南大高の手の中にあった。

 だが、先にスコアを動かしたのはインターハイ王者。15分。右サイドで奪ったスローイン。スポットに向かったMF藤森颯太(3年)はそれまで投げていたロングスローではなく、クイックでDF中山竜之介(2年)へ。そのリターンを受けた藤森の右クロスにMF松木玖生(3年)が飛び込むと、相手DFに当たったボールは緩やかな軌道を描いて、ゴールネットへ吸い込まれる。

「この2戦の阪南はかなり立ち上がりから押せ押せで、得点を奪って、後半はかなり楽に試合を進めていくような状況が見えたので、相手の攻撃をきちっと跳ね返しながら、我々の攻撃に繋げていこうと。我々が相手を飲み込むつもりでやっていこうということで、向こうも先制したかったんでしょうけれども、そこで我々が先制できたことは凄く良かったと思います」と話した黒田剛監督の言葉は、冒頭で紹介した松木のそれと重なる。

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

複数ページをまたぐ記事です

記事の最終ページでミッション達成してください