1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. スポーツ
  4. サッカー

順調ではなかった1年間の総決算。阪南大高を率いる指揮官が実感したチームの変化と自身の変化

ゲキサカ / 2022年1月3日 12時0分

阪南大高はこの1年で確実に成長を遂げてきた(写真協力『高校サッカー年鑑』)

[1.2 選手権3回戦 阪南大高 1-3 青森山田高 駒沢]

 決して順調な1年を送ってきたわけではない。チームがバラバラになりかけた時期もあった。それでも、インターハイでも選手権でも全国の16強まで勝ち上がってきた成果には、大いに胸を張っていいはずだ。

「選手はしっかりと戦ってくれたと思います。それに尽きると思います」。オンライン会見に現れた濵田豪監督は開口一番、選手たちの奮闘をねぎらう言葉を紡いだ。

 阪南大高(大阪)は確かな成果と未来への手応えを得て、また次のステージへと向かって歩き出す。

 立ち上がりは、決して悪くなかった。インターハイ王者であり、プレミアリーグEASTでも難敵をねじ伏せて優勝を勝ち獲っている青森山田高(青森)と対峙した一戦。ややバタつきかけていた相手を尻目に、阪南大高の勢いが明らかに上回る。

 前半10分にはFW石川己純(3年)、 MF松本楓悟(3年)と繋ぎ、右SB今西一志(2年)のクロスに石川が飛び込む。シュートはヒットしなかったものの、完璧に崩した形からフィニッシュの一歩手前まで。14分にもMF稲垣大燿(3年)、MF田中大翔(3年)とボールを回し、MF櫻井文陽(3年)がわずかにゴール右へ逸れるミドルを放つ。ゴールの香りは間違いなく漂っていた。

 失点は一瞬の隙から。15分。ロングスローではなく、クイックで始められたスローインの流れからクロスを上げられると、守備の態勢が整い切らない中でDFに当たったボールが、そのままGKを破ってゴールネットへ吸い込まれる。想定外のオウンゴール。流れをつかんでいただけに、手痛い先制点の献上だった。

 もちろんここまでの2試合で6得点を挙げている、エースのFW鈴木章斗(3年)に厳しいマークが付くことは想定済み。「章斗に相手の力強いセンターバックの子が来ることは想定していたことだったので、それ以外の選手がどれだけ活躍できるか、怖がらずに出ていけるかということを考えてきました」と濵田監督。22分には今西の左CKからDF西田祐悟(3年)とDF櫻本亜依万(3年)が続けてシュートを放つも、相手DFが執念の連続ブロック。40分にも石川が左足で狙ったシュートが左ポストを叩く。チャンスは作るも、ゴールが遠い。

「『もう自信を持ってやれ』って言っていて、後半の入りの部分で失点をしないようにということと、『ギアを入れるところで入れていこう』ということを伝えて送り出したんですけど、そこの差が最終的にしんどくなった要因だと思います」と指揮官も振り返った後半は、3分と12分に相次いで失点。ロングスローの流れから鈴木が意地の1点を返したものの、その後に石川とDF保田成琉(2年)へ訪れた決定機は、いずれも得点に結び付かず。1-3。勝利には、手が届かなかった。

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

複数ページをまたぐ記事です

記事の最終ページでミッション達成してください