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旧友との再会で感じた絆。青森山田MF小原由敬は献身的な姿勢で全国制覇の一翼を担う

ゲキサカ / 2022年1月12日 7時5分

常に全力で戦う姿勢を貫いた青森山田高MF小原由敬(写真協力=『高校サッカー年鑑』)

[1.10 選手権決勝 大津高 0-4 青森山田高 国立]

 自分にできることを、全力で。求められた役割を、全力で。それが何よりチームのためになると信じて、ピッチに立ってきた。だからこそ、日本一の瞬間も心から喜ぶことができたのだ。

「まずは『ベンチだから』とか思うんじゃなくて、自分にできることに焦点を当てて、何が求められているかを常に考えながら、他人と比べるのではなくて、ピッチでやるべきことを考えて練習からやってこれましたし、監督に求められることもいろいろある中で、それを自分はピッチで全部出してやろうということを考えていました」。

 青森山田高を支えたナンバー7。MF小原由敬(3年=横浜F・マリノスジュニアユース出身)の献身的な姿勢が、全国制覇の一翼を担ったことは言うまでもない。

 2年生だった昨年度の選手権では、全5試合にスタメン出場。左サイドハーフを主戦場に、準決勝では埼玉スタジアム2002でアシストも記録するなど、決勝進出に貢献する。だが、チームはPK戦の末に2年続けての準優勝。「去年はスタートで出させてもらって、自分の力も及ばずに優勝できなかったので、冬の雪中トレーニングの期間から『次こそは優勝したい』という想いでやってきました」。雪辱を期して、新シーズンをスタートさせる。

 ところが、想定外の事態が小原を襲う。「4月に新チームがスタートした時に病気に罹ってしまって、出遅れた部分があったんです」。プレミアリーグの開幕戦も欠場を強いられると、なかなか自身のコンディションが上がり切らない中で、ポジションを失ってしまう。

 それでも小原は、折れなかった。試合に出れば、自身の特徴をチームに還元させようと奮闘する。印象的だったのはインターハイ準決勝。静岡学園高(静岡)相手に途中出場からゴールを奪うと、多くのチームメイトが笑顔でスコアラーに駆け寄っていく。「試合に出られない時間もあった中で、自分自身と向き合って、自分の長所や短所を知ることができたのが、一番成長できた部分かなと思います」。長所を伸ばし、短所を克服する。決して簡単な作業ではないが、地道に日々のトレーニングと向き合ってきた。

 選手権の前には、高校入学時から望んできた“再会”もあった。「ジュニアユースの時に、向こうはサンフレッチェに行って、『いずれチャンピオンシップで対戦できたらいいね』と話していたので、それが実現したのは嬉しかったです」と小原。横浜F・マリノスジュニアユース時代のチームメイトであり、サンフレッチェ広島ユースへと進んだMF西村岳(3年)とは大の仲良し。東西のプレミアリーグ王者が対峙したJFA競技会委員長杯で、2人は最後の5分間だけ同じピッチに立つ。

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