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国立で弾けた晴れやかな笑顔。青森山田MF松木玖生が最高の仲間と目にした日本一の景色

ゲキサカ / 2022年1月12日 19時22分

 もちろんその絆を結んでいるのは、試合に出ている選手だけではない。「この代の絆は間違いなく例年以上に深いものがあったと思っていて、インターハイの時もそうですけど、青森に残って応援してくれるヤツらが応援メッセージを毎試合くれていたりとか、今回も決勝の前に応援メッセージをくれたりとか、そういう団結というところは、自分が今まで見てきた中で一番強かったですね」。3年間を通じて、そういうグループになれたことが、キャプテンにとっては何よりも一番嬉しかった。

 だからこそ、必要だったのは選手権でのタイトル。準優勝と準優勝を味わった、2回の悔恨。青森山田高校での3年間で、唯一獲れていなかったと同時に、最も望んだ“結果”を最高の仲間とともに、最後の最後に引き寄せるため、この1年を全速力で駆け抜けてきた。

 泣くつもりはなかったという。とうとう選手権での日本一へと辿り着いた決勝の試合後。松木の視線は、ある人の姿を捉える。「自分でも泣くつもりはなかったんですけど、若松(佑弥)トレーナーと最後にハグをした時に、自分に6年間関わってきてくれた方なので、それはもうウルッとくるものがありましたね」。苦しい時も、辛い時も、そっと寄り添ってくれた恩人の笑顔を目にすると、青森山田で過ごした時間が、一気に脳裏へ甦ってくる。そっと涙をぬぐい、臨んだ表彰式では、また最高の笑顔が弾けた。

 最後の選手権を間近に控えた12月。松木はこう語っていた。「子供たちからの人気がやっぱり一番嬉しいですね。今のコロナ禍の中で、凄く難しい状況ではありますけど、お客さんが入ってくれたら、もちろん今まで出しているパフォーマンス以上に上がることもありますし、そこは本当にお客さんの力、ファン・サポーターの力は凄く大切だなと思います」。

 ヒーローインタビューで子供たちへのメッセージを求められた松木は、晴れやかな顔で言葉を紡ぐ。「これからもサッカーを楽しんでいきましょう!」。そう言い切り、一礼を終えてスタンドに手を振ったその表情は、誰よりもサッカーを楽しんでいる少年のような笑顔だった。

(写真協力=『高校サッカー年鑑』)

(取材・文 土屋雅史)

(※青森山田高の協力により、リモート取材をさせて頂いています)●【特設】高校選手権2021
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