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涙や主張することは「恥ずかしいことじゃない」。初の岩手制覇、東北3位の花巻東は自信、喜怒哀楽も持って次へ

ゲキサカ / 2022年2月4日 15時44分

花巻東高の10番FW作山寛都

[1.31 東北高校新人選手権準決勝 花巻東高 0-1(延長)東北学院高 Jヴィレッジ]

 昨年11月の岩手県新人戦は、2度の逆転勝ちなど接戦を勝ち抜いて初優勝。そして、東北新人戦でも名門・秋田商高(秋田)と鶴岡東高(山形)に勝利し、初の準決勝へ駒を進めた。その花巻東高(岩手)は準決勝で延長戦の末、東北学院高(宮城)に0-1で惜敗。だが、チームにとってとても貴重な3試合になったようだ。

 元日本代表主将の柱谷哲二テクニカルアドバイザーから、「このご時世の中でサッカーを、真剣勝負をやらせてもらえる学校だったり、地域だったり、福島県の皆さんへの感謝の気持ちをプレーで出そう」と後押しされて臨んだ東北新人戦。大会前は、自分たちの力が東北で通用するか、選手たちは自信を持てていなかったというが、走り、戦い切る部分や好守で対戦相手を上回った。

 加えて、主将の10番FW作山寛都(2年)は、「声がウチの特長だと思うんですけれども、苦しい時にみんなで声を出せていたと思うので、それは継続して続けていきたい」と頷く。作山が「中学校から同じチーム(ヴェルディSS岩手)なんですけれども、ああいうのがチームの支えになったりするのでありがたいです」と感謝するCB遠藤朋城(2年)がピッチに声を響かせ、跳躍力や起点となる動きが特長の作山や点取り屋のFW中村翔大(2年)らが個性も発揮しながら戦った。

 仙台や鳥栖、東京Vでプレーした経歴を持つ清水康也監督も「子どもたちにとってはとてつもなく貴重な時間になった。色々なものを経験させてもらいましたし、一年二年やるよりも彼らはこの3日間で色々なことを肌で感じて成長してくれた」と認める大会になった。

 試合を重ねるごとに少しずつ増した自信。だからこそ、東北学院戦の敗戦後、選手たちは本気で悔しがっていた。相手にボールを握られながらも我慢強く戦い、セットプレーなどからゴールを目指したがシュート数はわずか1本。清水監督は頑張りの部分が足りなかったこと、そして「(苦しい展開で)1本持って来れるか、来れないかという力はまだ足りない」と指摘する。まだまだやらなければならないことは多い。

 それでも、東北新人戦は彼らが変わるに十分な3日間だった。清水監督は彼らに忘れて欲しくないことがある。それは、「もっと自信を持って欲しい。(多少の実力差があっても、)同じ高校生なので、もしかしたらということがある。(準決勝も)もっとやったら、もっと何かが起こせたかもしれない、まだ多分、今日の相手も慌てていないです。(今、自分たちが出来る戦いの中で、)自分たちに自信を持って欲しいというか、できるというところを出して欲しい」と求めた。

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