「LIGA KANTO U-18」のオープニングマッチは帝京、横浜FCユースともに課題と収穫を掴むドロー決着
ゲキサカ / 2022年2月6日 18時34分
後半は一転、帝京がゲームリズムを奪い返す。「どこを閉じないといけないのかということを明確にしたことで、スライドの速さと上下のカバーリングの速さとか、そういうところが凄く良かった部分があって、前半と後半でまったく違うチームになりましたね」と日比監督。MF押川優希(2年)とMF田中遥稀(2年)のドイスボランチを軸に、うまく相手を守備で追い込むシーンが増加し、それが攻撃へと良い形で転化。12分にはFW伊藤聡太(2年)が右へ振り分け、DF梅木怜(1年)が丁寧なクロス。齊藤の落としにMF土本瑶留(1年)がフィニッシュ。寄せた横浜FCユースのMF薬師寺大繁(2年)が弾き出したものの、綺麗なサイドアタックでフィニッシュまで。
15分には横浜FCユースに絶好の追加点機。相手陣内でボールを奪った井上がそのまま独走して放ったシュートは、しかしわずかに枠の左へ外れ、得点を重ねられず。17分は帝京。相手のビルドアップを高い位置で奪い、土本のスルーパスから伊藤のシュートはGKを破るも、懸命に戻った薬師寺がスーパークリア。26分にも齊藤が絶妙のスルーパスを通し、走ったDF島貫琢土(2年)が強烈なシュートを枠へ収めるも、後半から投入された横浜FCユースのGK西方優太郎(1年)がビッグセーブ。なかなかゴールを奪い切れない。
終盤に仕事を果たしたのは、やはりエースストライカー。31分。こちらもMF橋本マリーク識史(2年)との交代で、後半から出場していたMF松本琉雅(2年)が縦に付け、ルーズボールを拾った土本は「最後まで相手を見ていたら、グッと一瞬動いたので」浮き球でのショートパスを選択。「パスが来るとは思わなくて、『シュートを打つのかな』と感じたので、こぼれに行こうと思っていた」齊藤は狭いスペースでトラップしながら左足一閃。軌道はゴールネットへ突き刺さる。
「ゴールが後ろにあるというのは分かっていたので、振り抜いてシュートを打つだけでした」という感覚で打った13番のゴールで、帝京が追い付いたゲームは1-1でタイムアップ。「この時期にしては、攻撃も後半はワンタッチで崩したり、オープンな展開で良い部分はかなり出てきていましたし、このスピードの中でやれたというのは、良い試合だったんじゃないかなと思います」(日比監督)「初めての試合の中でやれること、やってきたことを表現してみようとやってみた中で、前半は少しだけできたかなと。ただ、後半は攻撃も守備も自分たちが本来やろうとしていることをできず、ずっと押し込まれてしまったのは問題だよねという話になりました」(小野監督)。双方が課題と収穫を得た、実りのある80分間だったことは間違いない。
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