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劇的勝利を引き寄せる積極采配。横浜FC・四方田修平監督が初陣で見せた「打ち合い上等」のメンタリティ

ゲキサカ / 2022年2月19日 22時32分

開幕戦の勝利に笑顔を見せる横浜FCの新指揮官、四方田修平監督

[2.19 J2第1節 横浜FC 3-2 大宮 ニッパツ]

「『良かったな』と。ホッとしたのが正直な気持ちです」。

 タイムアップの瞬間の感想を問われた横浜FCの新指揮官・四方田修平監督は、シンプルな想いを口にする。23年もの時間を過ごした札幌を離れ、新天地へと次なる戦いの場を求めたその初陣。安堵の想いが湧き上がってきたのも十分に理解できる。

 ただ、この日の90分間から浮かび上がってくるのは『打ち合い上等』のメンタリティ。2022年の横浜FCは、どうやら“やり合って勝つ”チームになっていくのかもしれない。

「ゲーム内容としては、攻守ともに選手が勇気を持って、前からアグレッシブに戦ってくれたと思っています。結果的に後半の途中まで2-0という形になった局面と、そのあと少し流れが悪くなった時間の中で、あっけなく2失点してしまって、ズルズルと動きがなくなったり、組織的に戦えなくなってしまった部分と、最後に交代選手を含めて少し勢いを出せて、『もう1回勝ちに行くんだ』という姿勢が出せた、3つの局面に分かれていたと思います」。

 そう語った四方田監督の言葉通り、この日の開幕戦は横浜FCから見れば、“3つの局面”を明確に区分できるゲームだった。まず1つ目の局面は、試合開始から後半10分前後ぐらいまでのフェーズ。「積極的に前線の優位性を生かして攻められたことで、ダイナミックな攻撃もできましたし、たくさんのチャンスを作れたと思います」とMF齋藤功佑も振り返った時間帯だ。

「横浜FCのやり方もかなり特殊なので、あれだけオールコートでマンツーマンで付いてくる相手はなかなかいないですし、練習の中で想定してやってはいましたけれども、なかなか剥がし切れなかったです」と昨年までのチームメイト、大宮アルディージャのGK南雄太が口にしたように、横浜FCは徹底的なマンツーマンマークで、ボールを繋ぎたい大宮を規制する。これは四方田監督が昨年までコーチを務めていた、北海道コンサドーレ札幌と同様の守備戦術。ここに名将ミハイロ・ペトロヴィッチの影響が見え隠れする。

 そして、先制点は高い位置からのプレスが生み出す。大宮がGKからビルドアップする流れの中で、DFが犯した一瞬のコントロールミスにFW長谷川竜也が素早く食い付き、ボールを奪ったところからMF齋藤功佑のゴールに結び付いた。

 2点目は再起を期すストライカー、FW小川航基が挙げる。このゴールへの過程には、ダイレクトで裏にパスを送ったMF手塚康平、そのパスに走ってクロスを上げた齋藤というドイスボランチが絡んでいたが、注視すべきはその1つ前のパス。3バックの左を務めるDF中塩大貴が、サイドの深い位置まで上がって、手塚のダイレクトパスを引き出すボールを送っていたのだ。右CBの中村拓海と右WBのイサカ・ゼイン、左CBの中塩と左WBの高木友也は、揃って攻撃力を兼ね備えているプレーヤー。この人選にも指揮官の攻撃性が垣間見える。

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