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劇的勝利を引き寄せる積極采配。横浜FC・四方田修平監督が初陣で見せた「打ち合い上等」のメンタリティ

ゲキサカ / 2022年2月19日 22時32分

 続けての失点で追い付かれたのは後半16分と19分。それぞれシンプルなアーリークロスと、ダイレクトパスを繋がれたサイドアタックからゴールを許している。「球際のセカンドボールのところで負けて裏返されたりですとか、マイボールのところでちょっと足が止まって、自分たちで相手のプレッシャーを受けて、そこを食い付かれてしまって、前進できなかったというところが大きな原因かなと思います」とは四方田監督だ。

 大宮が選手交代で前線にターゲットタイプの選手を送り込み、長いボールが増えたことで、横浜FCは全体のラインが後退すると、セカンドボールを回収され続け、後手を踏むシーンが頻発。同点に追い付かれた後も、2度の決定的なシーンを作られている。ゲーム自体の流れは間違いなくアウェイチームにあった。

「僕は結構慎重な方なので、2-0になっても、それで勝てるとは思っていませんでしたし、『何かあるかな』って思いながらベンチにいたんですけど、『ああ、その“何か”になってしまったな』と思いました(笑)。それでも、今年の横浜FCの目指すべき方向としては、2-2で終わらせるのではなくて、最後にもう1つギアを上げて、『3点目を獲りに行くんだ』というところを示さなくてはいけないというところで、指示を出したり、交代選手のカードを切りました」(四方田監督)。

 22分にMF安永玲央とFW伊藤翔を、33分にFWクレーベとFW山下諒也を、45分には最後のカードとして、MF中村俊輔もピッチへ送り込まれた。そしてドロー決着が濃厚となりつつあった45+2分に、山下がPKを獲得。クレーベが冷静に沈め、劇的な展開で開幕戦の勝利をもぎ取ることに成功した。

「したくないですけど、一応追い付かれた後というのは想定していました」。3-2というスコアはシミュレーションしていたかと会見で問われた四方田監督は、こう語っている。開幕戦。3年ぶりのJ2。相手より3歳近く平均年齢の若いメンバー構成。目の前にある条件の中で、あらゆる準備を怠らず、自らの引き出しを探りながら、最適解を導き出していくその采配力が窺えるような90分間だったことは、間違いない。

「僕はここまで監督として3シーズンやっているんですけど、実はシーズンの“初戦”は全部負けていたんですよ。今日は4季目にして初めて勝ったので、『おお、初めて勝った』というか(笑)、しかも『こんなハッピーエンドで良かったな』って。『こんな結末だったんだ』と思いましたけど、この勝利は忘れて、また来週に向けて頑張ります」。

 笑いながら意外な事実を明かした四方田監督だが、その柔和な雰囲気に騙されると、対戦相手はきっと痛い目を見ることになる。スタートのメンバー構成。積極的な交代策。テクニカルエリアでの熱い指示。漂う『打ち合い上等』の意識。この指揮官、やり合う意欲満々だ。



(取材・文 土屋雅史)
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