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プロ25年目の開幕戦。42歳の守護神、大宮GK南雄太が燃やし続ける“悔しさ”のエネルギー

ゲキサカ / 2022年2月20日 11時51分

 7年半に渡って声援を送り続けてくれた横浜FCサポーターへの想いも、彼らしいユーモアでこう語っていた。「普通だったら大ブーイングで迎えられるんでしょうけれども、今はコロナの影響でそれもできないので、拍手して温かく迎えていただけたらと思います」。

 2月19日。ニッパツ三ツ沢球技場。大宮アルディージャのスタメンがアナウンスされる。その一番最初。南の名前が読み上げられると、スタンドからは小さくない拍手が起こっていた。

「ロッカーが逆だったり、アップのゴールが逆だったりというのはまだ違和感がありましたけど、『懐かしいな』と思うほどは、まだ横浜FCを出てから時間が経っていないので、ここにいた時の感覚とあまり変わらなかったですね」。ウォーミングアップでピッチに出てくると、一瞬だけホームのゴール裏に目をやり、すぐさまアウェイのゴール裏へ挨拶に向かう。大宮アルディージャの守護神として、三ツ沢のピッチで戦う準備を整えていく。

 結果はシンプルに悔しいものだった。2-3での敗戦。同点で突入した後半アディショナルタイムにPKを献上し、クレーベの蹴り込んだ方向に南も飛んだものの、ゴールネットは揺れ、ハマブルーのゴール裏は爆発した。

「PK、取りたかったですね。クレーベとは結構PKの練習もやりましたから、クセも知っていましたし、『取れるかな』とは思ってやっていたんですけど、最後の最後まで我慢したのが逆に裏目に出たというか、クレーベはキーパーを見て蹴るので、ちょっと待ち過ぎたかなと。本当にいつもの敗戦以上に悔しかったですね。やられ方もそうですし、相手もそうですし、悔しかったです」。

 さらに悔しかったのは、かわいい“後輩”にもゴールを陥れられたことだ。開幕戦の事前取材の機会に、対戦を楽しみにしている選手を問われた南は、こう答えていた。「齋藤功佑は一緒によくゴハンに行ったりもしましたし、今の横浜FCの選手では彼とやった時間が一番長いのかなと。彼は凄く良い選手ですから、対戦が楽しみです」。

 前半40分。齋藤が左足を振り抜くと、南が守るゴールを鋭い軌道の先にあったボールが貫く。「雄太さんは横浜FCで長い年数を一緒に戦った人ですし、自分もリスペクトしている先輩なので、その人から点を獲れたことは凄く嬉しかったです」とは齋藤。「功佑に獲られたのは悔しいですね。あれを止めないとチームに貢献できないと思うので、本当に悔しいです」。短い言葉に“先輩”の素直な感情が、より濃く滲んだ。

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