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プロ2年目で手繰り寄せたJリーグデビュー戦。岩手GK松山健太が感じた手応えとさらなる成長欲

ゲキサカ / 2022年2月27日 20時43分

プロ2年目でJリーグデビューを飾ったいわてグルージャ盛岡GK松山健太

[2.27 J2第2節 町田 1-0 岩手 Gスタ]

 Jリーガーにとって、リーグデビュー戦というのは一度しかやってこない。日常のトレーニングから懸命に自身をアピールしながら、地道に実力を付けていく。それでもその日がいつやってくるのかは、本人にももちろんわからないし、その日が来ないままにキャリアへ幕を引く選手だって、決して少なくない。

「早く感じる気持ちもあるんですけど、長くも感じますし……、意外と長かったですね。もっと早く試合に出たかったので」。

 プロ2年目のJリーグデビュー戦。いわてグルージャ盛岡の背番号19。GK松山健太は30年目を迎えたJリーグの歴史に、自らの名前をはっきりと刻み込んだ。

 2月27日。J2第2節。今シーズンから初めてJ2へと挑戦している岩手は、ジェフユナイテッド千葉に勝利した開幕戦から1人だけスタメンを変更する。メンバーリストの一番上。GKの欄には昨シーズンの昇格に大きく貢献した野澤大志ブランドンではなく、“松山健太”という名前が記されていた。

「昨年から大卒で入ってきて、正直に言って1年の中でかなりの成長を見せてくれたところがあった部分と、今はGKの中でもクオリティが非常に高い、可能性を感じる選手ということで、松山を選びました」。チームを率いる秋田豊監督は、そのスタメン起用の理由をこう説明する。

「Jリーグで試合に出るのは初めてなので、本人に緊張感や不安はあったと思いますけど、しっかり全員がサポートしつつ戦おうということは、試合前もそうですし、練習からしっかり声を掛けてやれていたので、特に不安はなかったです」と言い切るのはキャプテンの牟田雄祐。チームメイトも本人の想いは十分に汲み取っていた。

 ようやく辿り着いたJリーグのピッチ。緊張しないはずがない。だが、百戦錬磨の指揮官や新沼泉GKコーチにとってそんなことはもちろんお見通しだ。「僕が少し緊張していたので、ほぐすような言葉を一言二言戴きました。試合に入ってみれば、もうスイッチが入ってしまっているので、緊張というよりはやるしかないという感じでしたけど、始まる前の方が緊張しましたね」。22人の中で1人だけの赤いユニフォームが、まだまっさらなゴールマウスに立つ。14時3分。キックオフの笛とともに、Jリーグデビュー戦の時計の針がとうとう動き出した。

「もちろん試合の入りとして、自分自身もチームとしてもファーストプレーを大事にしていて、今日はそれがキックだったと思うんですけど、そこの部分は上手く行ったので、試合に入っていけたかなと思います」。開始2分。セットプレーから下げられたボールを前方に大きく蹴り出すと、宮市剛の頭へ正確に届き、最後はブレンネルがシュート。ボールは枠を大きく外れたものの、フィニッシュまで繋がる好フィードで試合に入る。

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