昨年記録した全国8強のその先へ。攻撃スタイル追求の岡山学芸館が瀬戸内に劇的勝利
ゲキサカ / 2022年3月13日 22時44分
後半、落ち着いてボールを動かす時間を伸ばした岡山学芸館は、11分にも田邉のスルーパスから今井が左足一閃。直後の13分には瀬戸内MF浦岡が左サイドから一気に抜け出してGKと1対1となったが、今度は岡山学芸館GK矢野がビッグセーブで決定機を阻止する。
瀬戸内は19分にも連続攻撃から交代出場MF望月春希(2年)がDFの背後を取ったが、再びGK矢野が立ちはだかる。高原監督が「完全にやられたのを止めてくれた。向上心も結構高いので。取り組みもGKの中で一生懸命さが目立ちますね」と評する守護神や、相手の攻撃を跳ね返し続けた井上、際の部分での動きが光るU-17日本高校選抜候補MF{木村匡吾}}(2年)らの踏ん張りで岡山学芸館は無失点を続けた。
瀬戸内はチャンスの数を増やしていたものの、田中健二郎監督は「剥がしながら前進とか一個ズレていたときの修正力がまだ足りませんでしたね」と指摘。初先発の右SB山岡輝(1年)ら1年生3人が先発した最終ラインについて指揮官は「きょう頑張りましたね」と讃えていたものの、攻撃面に関しては厳しい評価だった。
岡山学芸館は後半35分、田邉のスルーパスでポジションをSBから上げていた西川晃生(2年)が抜け出すが、瀬戸内SB川本琉聖(2年)がタックルで阻止。それでも直後のCKから決勝点が生まれる。岡山学芸館は交代出場左SB堀井遥斗(2年)の左足CKをニアの木村が頭でそらし、中央へ飛び込んだ田口裕が決勝ヘッド。強豪同士が強度高い相手の攻略、ゴールを目指し合う熱戦は岡山学芸館が勝利した。
昨年、歴史を塗り替えた岡山学芸館だが、今年の目標はさらにその先へ行くことだ。井上は「その壁を超えるのが目標ですし、僕らはリーグ戦(プリンスリーグ中国)も優勝する気でいますし、去年の壁をもっと超えるのが目標です」。全国ベスト4、決勝へ進出するために、攻撃的なスタイルを追求。中国新人大会は準決勝で敗れて3位決定戦へ回ることになったが、少しでも多くの課題と自信を得て大会を終える。
(取材・文 吉田太郎)
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