新生・高川学園が先輩から学んだことを表現し、中国新人制覇。今後は練習で昨年以上の雰囲気作りへ
ゲキサカ / 2022年3月16日 19時20分
[3.14 中国高校新人大会決勝 高川学園高 2-1 米子北高]
第14回中国高校新人大会決勝(広島)が14日に行われ、高川学園高(山口)が“3連覇”を果たした。高川学園は決勝で米子北高(鳥取)と対戦。後半アディショナルタイムにMF井上陸奥(2年)が決勝点を決め、19、21年大会に続き(20年大会は中止)、3回目の優勝を成し遂げている。
今冬の選手権3位の高川学園とインターハイ準優勝校・米子北によるファイナル。高川学園は前からのプレッシング鋭い米子北の前になかなかパスを繋げず、シュート数は3-10と劣勢だった。
それでも、江本孝監督は「粘り強さとか最後の局面のところは、この4試合で凄く成長してくれているのかなと思いますし、選手権のあの経験があったから、プレーした子もしていない子もイメージとしてそういう戦いをすればいいんだ、と慌てていない部分があった」と頷く。
攻撃力をウリにしていた昨年のチームは、苦しい時間帯でも仲間のために全員で踏ん張り、1チャンスをモノにする逞しさも備えていた。それをピッチで、スタンドで感じ取った新チームの選手たちが、粘り強さや最後の局面での我慢強さを発揮。立正大淞南高(島根)、岡山学芸館高(岡山)、米子北というプリンスリーグ中国勢3校と八頭高(鳥取)を破り、頂点に立った。
前半4分、高川学園は左CKを獲得すると、円陣を組んだ5選手が手を繋いだまま回転して相手のマークを外す“トルメンタ”を披露。その後は注目の1年生エースFW山本吟侍の右足FKや左の突破口、井上のドリブルなどから先制点を目指した。
一方の米子北は、182cmFW山田楓元(2年)と176cmFW小橋川海斗(2年)へ次々とロングボールを入れ、相手選手やルーズボールへの鋭いアプローチによって、自分たちのペースへ引き込もうとする。そして、左サイドの10番MF中井唯斗(2年)やSB野田徹生主将(2年)がゴール前のシーンを作り出していた。
それに対して高川学園は、この日も予測力と反応の速さを発揮する岡楓太(2年)と、前半終了間際に見事なタックルを決めた中島颯太(2年)の両CBやMF山本陽主将(2年)中心に無失点で前半の35分間を終了。すると、後半開始30秒過ぎ、セカンドボールを拾った井上のスルーパスでFW梅田彪翔(2年)が抜け出し、右足シュートで先制に成功した。
米子北は直後の選手交代に伴い、ボランチで先発していたU-17日本高校選抜の福田秀人(2年)を前線へ。その福田の足裏パスから山田が左足を振り抜き、左サイドで主導権を握る中井がマークを外してボールを繋ぐ。また、準決勝2発の小橋川が果敢にシュートを連発。そして17分、野田の左FKをGK前に飛び込んだ小橋川が頭で合わせて同点に追い付いた。
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