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U-16代表候補は22年初合宿で大会経験し、基準実感。全国視察の森山監督「『俺を呼べ』という存在感を見せてほしい」

ゲキサカ / 2022年3月17日 18時48分

 そして最後の相手は、高校サッカー王者・青森山田であった。

「総得点で1上回ってこちらが1位で青森山田さんが2位という状況でした。グループ1位通過がいいよねという前提で、引き分けでもOKというシチュエーションで試合をするというのも最高の経験。青森山田さんは非常にタフなチームですから、ここでやられてしまったとしてもそれはそれで選手にとっては良い薬になるなと思ってもいました。合宿のテーマがインテンシティですから、まさにその点をこちらに突き付けてくれる相手だと思ってました。そういう意味でも理想的に進んでいましたね」(森山監督)

 ところが、結果としてこの試合は開催されず。チーム関係者2名から新型コロナウイルスの陽性判定が出てしまったからだった。厳しい情勢下を受けて、毎日全員がPCR検査を受けるという厳格な体制を敷いていたゆえだが、「本当に残念」というエンディングになってしまった。

 とはいえ、大会前に行ったJFAアカデミー福島との練習試合を含めて3試合を消化し、「大会」を戦った経験値を得られた意義は大きい。

「最後は残念でしたが、高校年代でレギュラー争いを制さないといけない選手たちに、強度の一つの基準を示すことができたし、選手たちもそのチャレンジに乗っかってきてくれた。『こんなにやれるんだ』というポジティブな驚きもあって手応えも感じられました」(森山監督)。

 もちろん、この合宿で何か終わりというわけではなく、あくまでスタート地点ではある。選手たちを満足させる気もなく、開催されていた中国高校サッカー新人大会のFW山本吟侍の話をしながら「『こういう選手が全国にいっぱいいるぞ。ここからどんどん伸びてくる選手が他にいる』という話も伝えました」(森山監督)と、満足させることなく危機感も煽った。

 実際、新しい選手や過去に呼んだ選手の成長ぶりを確かめるため、森山監督はここから全国を飛び回り続ける予定。「3月に家にいる予定は2日だけ。私とスタッフたちで手分けして全国のフェスティバルなどを回り続けるので、『俺を呼べ』という存在感を見せてほしいですね。『俺を見に来い』という記事が載ったら、すぐ行きますから」と、ニューカマーの台頭に期待を寄せる。

 本番となる来年のU-17W杯に向けて、海外遠征も企画中。練達の指揮官は「4月にフランスで行われるモンテギュー国際大会には世界各国の強豪が揃うので是非参加したかった。そういう大会に参加できないことが続くと、日本と世界の距離感が遠くなってしまう。いま中東諸国がそうした形で欧州の大会に続々と参加しているので、かつてアジアにおいて日本が持っていた欧州での経験というアドバンテージも失われていっている危機感がある」と語る。

 時間はあるようでないが、「今回の合宿で選手たちの活気あるプレーを観て、あらためて代表で刺激を入れていく、基準を示すことの大切さも痛感した。今後も選手たちの成長、そして新しく伸びてくる選手たちを見落とさないようにしていきたい。『俺を観ろ!』というプレーで名前を轟かせる選手が出てくるのも待ってます」と強調。U-16世代のさらなるブレイクスルーへ。熱血指揮官に率いられたチームの新たな戦いが、熱く始まっている。

(取材・文 川端暁彦)

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