[MOM3793]静岡学園DF行徳瑛(3年)_GKカバーや左足フィードで成長の跡。昨年の悔しさも糧に「何もやらせない」CBへ
ゲキサカ / 2022年4月11日 12時38分
[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[4.3 高円宮杯プレミアリーグWEST第1節 大津高 0-4 静岡学園高 大津町運動公園球技場]
プレミアリーグ復帰戦となった大津高戦で4-0と快勝したものの、静岡学園高の川口修監督からは浮かれた様子は見られない。課題として挙げたのは守備面で、「去年の学園と比べると、まだまだ足りない」と口にしていたのが印象的だった。
一方で、「守備はまだまだ足りないけど、要所を締めて失点ゼロで抑えられたのも収穫。ロングスローも、相手のCKも身体を張れば失点ゼロで抑えられるというものを体感出来たのも凄く大きい」と続けた通り、上手く行かない場面がありながらも崩れなかったのは価値がある。完封の立役者となったのは、キャプテンマークを託されるCB行徳瑛(3年=静岡学園中出身)だ。
清水エスパルスやFC岐阜での監督経験を持つ浩二氏を父に持つ行徳は、2年生から定位置を掴み、昨夏はインターハイベスト4入りに貢献。しかし、選手権予選の3回戦で左足の内転筋を痛めてからはピッチから遠ざかり、同全国大会は3回戦の残り2分で出場したのみとなった。
「怪我をしている期間はずっと悔しい気持ちがあった」と振り返る行徳は、怪我をせず年間を通してプレーし続けられる身体を作るため、肉体強化に着手。食事の見直しと体幹トレーニングによって、昨夏は72kgだった体重を77kgまで増やした。
久しぶりの公式戦となったこの日は、そうした成長を示すには格好の舞台。相手には2月にU-19日本代表候補に選ばれたFW小林俊瑛(3年)もいるため、腕が鳴る。「小林は最近、1個上のカテゴリーで代表に入り、強度が高い中でやっているので、マッチアップしながら意識していました」。ポストプレーと背後への抜け出しでターゲット役となった小林と対峙する機会があったが、ハイボールの跳ね返しや球際できっちり対応し、ほとんど仕事させなかった。
それでも、試合後に「1試合通して何もやらせない事を意識している。でも、今日は1本、ロングボールで抜け出される場面があった。1本もないようなCBになりたい」と口にするあたりに、逞しさを感じる。
そうした働きとともに大きかったのは1-0で迎えた前半24分のプレーだ。ロングボールでFW山川柊(3年)に背後をとられ、GKの股下を通すシュートを打たれたが、行徳がゴールカバーに入ってクリアした。
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