尚志から世界へ。CBチェイス・アンリはコーチ陣、教職員にも感謝
ゲキサカ / 2022年4月8日 21時26分
ブンデスリーガ1部のシュツットガルト入りするCBチェイス・アンリが、母校・尚志高に感謝した。8日に福島県郡山市の尚志でシュツットガルト入団内定会見を行ったアンリは、「(コーチ陣だけでなく、)先生たちにも感謝していますし、色々教えてくれてありがとうございました」とコメント。今年3月に卒業式を終えているアンリだが、改めて恩師たちへ感謝の思いを伝えていた。
アンリは横須賀市立長沢中1年時に本格的にサッカーをはじめ、尚志では1年時にセカンドチームでプリンスリーグ東北を経験しながら成長。当時は、同学年の選手と比べても技術力、判断力不足は明らかで、アンリのミスで負けた試合もあるという。
アンリは当時について、「(1年生の頃は)何回もやらかしたりしていたので、寮帰って何回も泣いたりしていた」と微笑みながら振り返る。仲村浩二監督は、セカンドチーム担当の梅津知巳コーチに対し、「無理して(アンリを)使わなくても良いよ」と助言したというが、梅津コーチは「(この素材を)使わないとダメだ」と辛抱強く起用。経験を重ねる中で課題を一つ一つ改善し、大きなポテンシャルを発揮したアンリは、同11月にトップチームが参加していたプレミアリーグEASTに初出場し、最終節で先発出場も飾った。
地道な個人練習でキックフォームを固めるなど、チーム練習以外でも努力を重ねてきたアンリだが、常日頃から「尚志のお陰でここまでこれた」と強調。会見ではよく怒られていたという梅津コーチや、「第2の親みたいな感じです」という仲村監督に感謝の言葉を発し、学校関係者たちを笑顔にしていた。
アンリは1年生で早くも全国高校選手権のピッチに立つと、20年2月にU-17日本代表へ初選出された。U-17代表では世代トップクラスの才能たちの中でミスが目立ち、スタッフに「早く帰りたい」と漏らしていたという。だが、徐々に圧倒的な空中戦の強さや対人能力の高さ、正確な右足フィードを発揮する。そして、U-19東ティモール代表との決勝戦でヘディング弾を決めるなど国際大会の「JENESYS2019 青少年サッカー交流大会」優勝に貢献し、そこから自信をつけた。
ブレイクのきっかけはU-17代表で得た自信。だが、自由な校風の尚志で自立心を養い、自発的に努力できたことも大きい。そして、仲村監督の指導の下、弱点を一定のレベルまで引き上げることを目指す一方、ストロングポイントをとことん伸ばすことができた。
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