1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. スポーツ
  4. サッカー

[関東]みんなから応援される新主将の決意。筑波大FW栗原秀輔は「蹴球部全員の心を動かすこと」をテーマにチームを束ねる

ゲキサカ / 2022年4月30日 21時40分

筑波大を束ねる新主将、FW栗原秀輔(4年)

[4.30 関東大学L1部第5節 筑波大 2-1 拓殖大 保土ヶ谷]

 あの日に選んだ道が正解かどうかなんて、そんなことは自分にも分からない。でも、悩んで、もがいて、一歩ずつ前に進んできた今だからこそ、これだけは間違いなく言える。

「本当に筑波に来て良かったなって。大学受験の時には最後でチームを離れたので、そこは『みんなに迷惑をかけたな』とは思いますけど、勉強して、受験したからこそ今の自分があるので、大学での残りの期間をより充実したものにすれば、『筑波に来て良かったな』という想いはさらに強まるはずですし、そう思えるように、悔いのないように、残りの時間を過ごしていけたらなと考えています」。

 今年で創部126年目を誇る筑波大蹴球部。伝統と歴史に彩られたその名門で大役を託された、真面目で一本気な新主将。FW栗原秀輔(4年=横浜F・マリノスユース出身)の真摯な情熱が、きっとこのグループを正しい方向へと導いていく。

 その瞬間。緑の芝生に両ひざを突き、小さくガッツポーズを繰り出す姿が印象的だった。JR東日本カップ2022 第96回関東大学サッカーリーグ戦1部第5節。拓殖大と対峙した筑波大は2点を先制しながらも、後半に1点を返され、その後も押し込まれる展開が続く。何とかしのぎ切ってタイムアップのホイッスルを聞くと、左腕にキャプテンマークを巻いていた栗原は、今シーズンのリーグ戦初勝利を静かに噛み締めていた。

 ピッチに登場したのは、1点リードの後半27分。ここまで出場した2試合も終盤に投入されており、自分の役割は十分に理解していた。「流れをもう1回筑波の方に引き戻せるように、前線は2人だったので、前からしっかり守備に行って、そこで勢いを付けられたらなということで入りました」。やや両チームの組織がほどけ始めた時間帯。オープンな展開の中で、ひたすら前線からのプレスを繰り返す。

 4試合目でようやくもぎ取った、キャプテン就任後初となる白星。「やっぱり関東リーグはレベルが高いですし、ここまでは『勝ちたい』という気持ちと『なかなかうまく行かない』というところで葛藤があった中で、今日は本当に応援も含めて筑波大学蹴球部として1つになって戦えていたので、ホッとしたというか、まず1つ勝利できてよかったなという気持ちがありました」。栗原は確かな手応えと同時に、安堵感も覚えていたようだ。

 主将就任は立候補だったという。その理由を問われた栗原は、淀みない口調でこう説明してくれた。「やっぱり自分が筑波を勝たせないといけないですし、『筑波の象徴にならなきゃいけないな』と思って立候補しました。僕らのチームは約170人ぐらいの部員がいるので、その全体の方向性を示しながら、蹴球部が大学サッカー界を牽引していけるようにしたいと思った時に、『自分がやるべきだな』と思って立候補させていただきました」。

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

複数ページをまたぐ記事です

記事の最終ページでミッション達成してください