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[プレミアリーグEAST]「お互いへのリスペクト」と「逃げられない感じ」。市立船橋と流経大柏が積み重ねてきた唯一無二の関係性

ゲキサカ / 2022年5月2日 7時15分

 一方の流経大柏は「相手の勢いに押されたというのもありますけど、ちょっと後ろに重かったですね」と榎本監督。こちらはWBがやや押し込まれ、最終ラインが5枚気味に構える展開を強いられながらも、右からDF平川佳樹(3年)、DF萩原聖也(3年)、DF岡本亮太郎(3年)で組んだ3バックは安定感を発揮し、「前半はゼロでいいよと。最初は守備から入るよと」(榎本監督)いうコンセプトはきっちり堅持。28分に市立船橋がMF北川礁(3年)のFKから、ゴール前で見せた連続シュートも身体を投げ出してすべてブロック。前半は0-0で45分間が推移した。

 ハーフタイムを挟むと、後半はスリリングな攻防が続く。18分は流経大柏。キャプテンのDF大川佳風(3年)の右ロングスローから、こぼれを拾ったMF大沼陽登(3年)のシュートは市立船橋GK田中公大(3年)がファインセーブ。直後の左CKを投入されたばかりのMF小西脩斗(3年)が蹴り込むと、フリーで合わせたFW堀川大夢(3年)のヘディングはわずかに枠の左へ逸れ、本人も気合の坊主頭を思わず抱える。

 26分は市立船橋。左サイドをドリブルで運んだ郡司がマーカー2枚をぶち抜き、エリア内へ潜り込むも、決定的なシュートは「2人が抜かれてしまった時に、少しトラップがつまづいていたように見えた」という岡本が、全速力で戻りながら完璧なタックルで回避。33分にもFW青垣翔(3年)を基点に、内川の左クロスからFW丸山侑吾(3年)がシュートを枠内へ収めるも、ここは流経大柏GK木下晴喜(2年)がビッグセーブ。スコアは動かない。

 43分は市立船橋。北川が左CKを蹴り込み、郡司が枠に飛ばしたヘディングは、再び木下がファインセーブで応酬すると、これがこのゲーム最後のシュート。「3試合連続無失点で終われたのはチームとしてプラスなんですけど、流れの中から点が獲れないというのはチームの課題の1つだと思っています」(太田)「もちろんもっと強気でやって欲しいというのはあるんですけど、最近は失点が止まらなかったので、そういう部分では身体を張るとか、地味なことですけど、それができたことは収穫かなと思っています」(榎本監督)。どちらも守備の収穫と、攻撃の課題を得て、勝ち点1を分け合う形となった。

「こっちも全員目の色が違いますし、相手もやっていて目の色が全然違うなと思いましたし、言い方は悪いですけど、どっちも『目の前のヤツを絶対削ってやる』『コイツだけには負けられねえ』みたいな1人1人の想いがあって、流経戦は毎回楽しいゲームですね」と太田が口にしたように、真剣勝負の中にも選手たちが目の前の試合を楽しんでいる様子は、見ている側にも伝わってくるような90分間だった。

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