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羽中田新監督「たくさんのことを学ばせてもらった」。逆転勝ちの山梨学院が山梨第1代表として関東大会へ

ゲキサカ / 2022年5月13日 18時11分

 その山梨学院は18分、高柳が右サイドからクロス。これを中央へ飛び込んだ五十嵐が頭で合わせて同点に追いつく。畳み掛ける山梨学院は小棚木が空いた中央のスペースを突く形でドリブル。左サイドへ展開すると、五十嵐がラストパスやカットインシュートへ持ち込む。また、最前線の栃尾は、後半も含めて力強い動きで押し込む要因を作り出していた。

 だが、韮崎は大野らDF陣が最後まで身体を寄せてシュートコースを限定し、清水が守備範囲広くサポートするなど2点目を許さない。逆に前半30分頃からは韮崎が押し返し、大森の仕掛けなどからCKの本数を増やしていた。

 後半、山梨学院がボールを保持して攻めるが、ラスト3分の1のエリアで精度を上げることができない。逆に韮崎は我慢強い守備から縦に鋭い攻撃でゴール前のシーンを創出する。18分には、右コーナー付近で萩原が鮮やかな突破。ゴールエリアへラストパスを送るが、これはGK廣瀬ら山梨学院守備陣がかき出した。

 韮崎は飲水後の22分、相澤と大森をFW鷲見バーネット類(3年)と左SH外川翔瑛(3年)へスイッチ。鷲見のポストワークと外川の仕掛けを加えて攻撃のギアを上げた。萩原の中央突破から赤池がチャンスを迎え、28分にはその赤池を俊足右SH倉岡泰輝(3年)へチェンジ。昨年課題になっていた終盤の時間帯に勢いある攻撃を見せた。

 だが、韮崎の小泉圭二監督は「(相手の攻撃に対して)よく耐えていたけれど、(山梨学院に)そんなに崩されていないけれどゴール前に持っていかれて、それが入ってしまう。残り3、4分という中でボールを持っていくパワーは本当に改善しなければいけない」と指摘する。後半にボールを受ける回数を増やした野田と巧さ・強さも示す小棚木を中心に攻める山梨学院は、相手にクリアされても、繰り返しアタック。そして37分、相手のクリアを拾った庄司が左足でアーリークロスを入れる。このクリアを伊藤が右足ダイレクトで合わせると、ゴール前の混戦を抜けたボールがネットに吸い込まれた。

 羽中田監督が、「(起用理由は)ゾーン3に入ってからのドリブルの力と意外性」と説明する伊藤のゴールで勝ち越し。この後、殊勲の伊藤をFW小尾丞斗(3年)へ入れ替えた山梨学院がそのまま逃げ切り、優勝を果たした。

 まだ、新体制がスタートして2か月半ほど。この日は羽中田監督の母校・韮崎相手にゲームをコントロールしていた一方、より多くのチャンスを作られる内容だった。「そういう意味でも学ばせてもらった」と羽中田監督。チームにとっては、タイトルを獲得したとともに、新たな学びを得るゲームとなった。まだまだ上手くいかないことも多いが、選手たちの意欲や変化は、高校サッカーのレジェンドの一人でもある羽中田監督に伝わっているようだ。

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