ピトゥカの周りに歓喜の輪…支え合う姿勢目立つ鹿島DF三竿健斗「家族なのでそれは当然」
ゲキサカ / 2022年5月15日 6時12分
[5.14 J1第13節 鹿島 4-1 札幌 カシマ]
前節の広島戦では0-3の大敗を喫していた鹿島アントラーズだったが、この日は前半から鬱憤を晴らすかのようなゴールラッシュを披露。北海道コンサドーレ札幌を4-1で破った。
試合後、MF三竿健斗は「負けた後の振る舞いが非常に大事。負けを引きずるのか、自分がもっとやらないといけないと奮起するのかでだいぶ変わってくる。今週はみんなが『俺がやらないといけない』という強い気持ちを練習から出していた。負けた後の姿勢が大事」とチームが見せたリバウンドメンタリティーを誇り、「次は勝った後の姿勢でより上に行けるようにしたい」と力を込めた。
完封負けに終わった広島戦から1週間、積み上げてきたものは前半6分に早くも結実した。中盤を起点としたショートカウンターからMFディエゴ・ピトゥカがスルーパスを送ると、これに抜け出したFW上田綺世が右足でゴール。「前への意識がすごく薄れていたので、1週間準備する中でもう一度そこを大事にしようと話していた。入りからみんながすごく前向きに、前を選択するプレーを多くできた」(三竿)。前節の反省を活かしたゴールだった。
ゴールが決まった直後には、アシストしたピトゥカの周りに自然と歓喜の輪ができあがった。ピトゥカは4月上旬、交代時に蹴り上げたボトルがスタンドの観客に向かったことで、6試合の出場停止処分を受け、約1か月間の戦線離脱を経験。この日、ようやく先発復帰を果たしたMFのアシストに、チームメートから大きな祝福が贈られた形となった。
ピトゥカが加入した昨季は主将を務め、今季は多くの試合でゲームキャプテンを担うFW鈴木優磨や新主将のMF土居聖真をサポートする形でチームを統率しているDF三竿健斗はブラジルからやってきたMFへの思いを明かす。
「彼はすごく情熱的で熱い男。あの行動は良くはないと思うけど、彼自身もわざとやったわけではない。みんなも彼の人間性はわかっている。1か月以上の出場停止はあったけど、練習からまたずっと一所懸命取り組んでいたので、スタメンに戻ってアシストしたというところで僕もすごくうれしかった」。
そうしたチームメートの支えの甲斐あってか、さらにノリに乗ったピトゥカは前半25分、またしても絶妙なスルーパスをMFアルトゥール・カイキに通し、FW鈴木優磨の追加点につながるPK獲得をお膳立て。自身の離脱とともに導入された4-3-1-2システムのトップ下としても、大きな存在感を発揮できることを証明した。
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