1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. スポーツ
  4. サッカー

[MOM3846]磐田U-18FW伊藤猛志(3年)_「ファン・バステンからの、大空翼」。伝統を受け継ぐジュビロの9番は5戦7発と“ゾーン”突入中

ゲキサカ / 2022年5月16日 12時5分

伝統の9番を背負うストライカー、ジュビロ磐田U-18FW伊藤猛志

[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[5.15 高円宮杯プレミアリーグWEST第7節 磐田U-18 3-1 神戸U-18 ヤマハ]

 その予感は、あったという。それでも、あそこまでのゴールを決めてしまうことまでは、本人すら想像できなかったのではないだろうか。

「結果を続けて出せている時には、ゴールを決められる自信が自分の中にもあって、そういう意味では『決められているから、今日も入るな』ということは試合前から思っていましたし、そういう自信がああいうボールでもシュートを打ち切れるところにも繋がっていると感じています」。

 これでプレミア5戦7発と結果を出し続けているストライカーが披露した『ファン・バステンからの、大空翼』。ジュビロ磐田U-18(静岡)の9番を託されたFW伊藤猛志(3年=ジュビロ磐田U-15出身)が今、とにかく“ゾーン”に入っている。

 まずは『ファン・バステン』だ。ヴィッセル神戸U-18(兵庫)をヤマハスタジアムに迎えた一戦の前半21分。左サイドでMF細石真之介(3年)が後方に落とすと、DF伊藤稜介(2年)はダイレクトでアーリークロスを送る。「稜介と目が合っていて、ボールは来るなと思っていました。ちょっと大きいかなとは感じたんですけど、キーパーが出てこなかったので、気付いたら目の前にボールがあった感じで、意外と緊張せずに蹴るだけでした」。

 伊藤はファーサイドに潜ると、ダイレクトボレーをそのままゴールネットへ突き刺してしまう。形は多少違うものの、左斜め後ろからのクロスを、右足のボレーで叩き込んでしまうのは、まるで元オランダ代表のマルコ・ファン・バステンを彷彿とさせるようなゴラッソ。「自分は気まぐれで決めちゃう時もあるので(笑)」とは本人だが、“気まぐれ”だけであの一撃は繰り出せないだろう。

 そして、『大空翼』だ。後半8分。相手のクリアにMF亀谷暁哉(3年)が頭で食らい付いたボールが、前方に弾んでいく。「自分の前にボールが転がってきて、ディフェンスが寄せてきていないことはすぐにわかったし、たぶんレベルが高いキーパーほど前に出ている傾向もあると思うんですよね。そういうところはいつでもシュートを狙うことも意識していたので、後半も始まったばかりで『打ってみよう』というのはありました」。

 ゴールまでの距離は約30m。躊躇なくダイレクトで叩いたボールは、綺麗な軌道を描きながらGKの頭上を鮮やかに破ると、ゴールネットへ飛び込んでいく。こちらは漫画『キャプテン翼』の主人公、大空翼の必殺技でもあるドライブシュートのイメージそのまま。「当てた瞬間に『入ったな』と思ったので、凄く良いゴールでしたね」。とんでもないスーペルゴラッソに、スタンドもしばらくどよめきが収まらない。伊藤のゴールセンスがヤマハスタジアムのピッチで爆発した。

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

複数ページをまたぐ記事です

記事の最終ページでミッション達成してください