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“突然の吉報”に驚き…歴史上初の男子W杯女性審判員・山下良美氏「W杯は夢のまた夢だった」

ゲキサカ / 2022年5月20日 13時55分

山下良美主審

 カタールW杯の審判員に日本人で唯一選ばれた山下良美主審が20日、報道陣のオンライン取材に応じた。女性審判員が男子W杯を担当するのは史上初の快挙。歴史的大役が決まった山下主審は「大変光栄に思っている。日本人としての誇りと責任感を胸に、大会の成功に向けて最大限の準備をしていきたい」と意気込みを語った。

 国際サッカー連盟(FIFA)は19日、カタールW杯を担当する129人の審判員リストを発表。史上初めて山下氏をはじめ6人の女性主審・副審が選ばれた。

 山下氏は19日夜、FIFAの発表を見た海外の審判員からの「おめでとう」という英語メッセージで選出を知った。カタールW杯を女性審判員が担当するという事前発表はなく、急転直下の吉報だった。「W杯は夢のまた夢だったので、正直なところ驚いたというのが本当の気持ち」。それでも家族から祝福されるにつれて、「夢にできる嬉しさ、幸せな気持ち、感謝の気持ちがあらわれてきた」という。

 日本から選ばれたのは山下氏のみで、前回大会を担当した佐藤隆治主審ら男性審判員の選出はなかった。「まずは嬉しい気持ちがあるが、日本人として参加することに関して責任をすごく感じている。複雑な思いというのも正直あるが、私にできることは自分自身のベストを尽くすこと。尽くさないといけないのが参加するにあたっての責任。その責任を担ってベストを尽くしたい」。日本代表と同様、審判という立場から日本を背負って戦う大役を担う。

 2019年の女子W杯、21年の東京五輪など数々の国際大会で笛を吹いてきた山下氏だが、男子のW杯を「目標と考えたことはなかった」。そもそも山下氏は「W杯に限らず、この大会に行こうという目標を置いて活動したことはなかった」。貫いてきたのは“一戦一戦”に向き合う姿勢。「とにかく次の試合をと思っていた。私自身が審判員として活動しようと思ったのも、日本のサッカーがより強くなるように、それに少しでも貢献できるのは嬉しいと思ったから。目標は日本サッカーの向上だった」。その先に夢舞台へのオファーが待っていた。

 女子の世界トップ大会だけでなく、19年には男子のAFCカップ、今年はAFCチャンピオンズリーグを女性主審として初めて担当。近年の世界・アジア両面での国際試合経験は、他の男性審判員を大きく上回っている。「経験やそこで感じたことを持った上で臨まなければならない。国内の試合であってもそうだし、どの試合に対してもそれぞれの大会、それぞれの試合で得た経験を持った上で臨むのが責任。それを自信に変えることもあり、責任に変えることもあり、全てを持った上でW杯に向かいたい」と力を込める。

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