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[プレミアリーグWEST]3時間半のミーティングがもたらす変化の兆し。G大阪ユースは3年生の奮闘で広島ユースと勝ち点1を分け合う

ゲキサカ / 2022年5月31日 7時0分

「去年は良いメンタルでやれていたのに、去年できていたことができなくなっていくような感覚があって、トップ昇格も決まっていく時期の中でいろいろな気持ちの葛藤もありましたし、ホンマに思っていることを全部話しました」(桒原)。これをキッカケに、1人1人が抱えてきた感情を吐き出していく。中には泣きながら話す者もいたという。

「『あ、コイツこういうふうに思ってたんや』とか『こうやって苦しんでいたんや』という気付きもあったので、そこを知れたのは凄く大きかったですし、みんなのことを知れて、仲間のためにという想いはより一層強くなったと思います」と足立が口にすれば、「泣くほど思っていることを言って、熱くなれるというのは凄く良いことやと思ったし、逆に今までそれを出してなかったというのはちょっと寂しいところではありましたけど、みんな本気で思っていることをぶつけられたのは良かったです」とは桒原。今のままではダメだと、今の自分から変わりたいという想いは、3時間半近くにも及んだミーティングを経て、ハッキリと共有された。

 それでも、そんな簡単に効果が出るほどプレミアリーグは甘くない。続く静岡学園高(静岡)戦も、サガン鳥栖U-18(佐賀)戦も、スコア上は完敗と言っていいような結果だったが、「急にはプレーも変わらないので、それでもできなくてもどかしい気持ちはありましたけど、『みんなでやっていくぞ』という気持ちは変わったと思います」と足立。そして迎えたこの日の広島ユース戦で、4連敗中だったチームはようやく勝ち点1を手にすることになる。

「ウチの子たちってずっと一緒にいるんだけど、凄くコミュニティが狭くて、人との関わりとかの部分で、思っていることをなかなか伝えないなとオレは思っていたので、『1回腹を割って話をしようぜ』と。みんな涙を流しながら、本音を話したことで、凄く3年生の団結力が出てきたよね。もともとあったけど、本当の団結力が生まれてきたなと。ちょっと殻を破ったかな」(森下監督)。

 状況が大きく変化したわけではない。依然として苦しい時期は続いている。ただ、変化の兆しは間違いなく見え始めている。「僕もキャプテンという立場で、『チームを引っ張らなきゃな』って、『弱い部分を見せられないな』と思っていたんですけど、今は横にいる秀悟に『こういう時は、こういう声を掛けて助けてくれ』と言えるようになりましたし、それは僕だけじゃなくて、学年を超えた横と縦の繋がりが出てきたかなと思うので、これからもやり続けたいです」(桒原)。

 この勝ち点1は、果たして変わりたいと願う彼らの契機になり得るのか。その答えを、『本当の団結力』を、形にしていく明確な結果が、ガンバの未来を担うべきティーンエイジャーたちには今、求められている。

(取材・文 土屋雅史)
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