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[MOM3862]G大阪ユースGK足立優(3年)_東口順昭に憧れてGKを始めた守護神が、仲間の想いも背負ったPKストップでチームを救う!

ゲキサカ / 2022年5月31日 7時28分

ガンバ大阪ユースの守護神、GK足立優

[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[5.29 高円宮杯プレミアリーグWEST第9節 G大阪ユース 0-0 広島ユース OFA万博フットボールセンターB]

 絶体絶命のピンチにも、意外と冷静な自分に気付く。だって、もう止めるしかないんだから。腹を括って、ゴールマウスに立つ。この状況を楽しむ余裕が、守護神にはあった。

 開幕からリーグ4連敗中と苦しんでいたガンバ大阪ユース(大阪)の護り人。GK足立優(3年=ガンバ大阪ジュニアユース出身)の完璧なPKストップが、チームに勝ち点1をもたらすことになる。

 サンフレッチェ広島ユース(広島)と対峙したホームゲーム。立ち上がりからG大阪ユースが攻勢に打って出る中で、なかなかゴールを決められない状況が続くと、前半31分にPKを献上してしまう。

「履正社戦でも同じような位置で前半にPKになったので、正直『またか』と思ったんですけど、『自分が止めないといけないな』と」。気持ちを切り替えて、ふと周囲を見渡すと、ある光景が視界に飛び込んでくる。

「佐野コーチから『ボールをしっかり見ろ』という声が聞こえたので、まずはボールをしっかり見ることを意識しようと思ったんですけど、駆け引き的なことで言うと、相手はキッカーをジャンケンで決めていたんですよ。勝った人が蹴りに来たので、『そういう人は気が強いかな』と思って、振り抜いてくるかなって」。

 ギリギリまでコースを見極めようと、キッカーを観察する。「ちょっと右は意識しながらも、最後はボールをしっかり見て反応しました」。やっぱり、右だ!確かな感触とともに、ボールを丁寧に、それでいて完璧に弾き出す。

「止めた実感はなかったですね。『あ、止めたんや』って。でも、次がコーナーキックやったので、切り替えなと思ったんですけど、陸人が一番最初に来てくれたので、嬉しかったです(笑)」。

 誰よりも真っ先に足立へ抱き付いたキャプテンのDF桒原陸人(3年)は、笑いながらその時をこう振り返る。「『足立やったら止めるぞ』とは言っていたんですけど、ホンマに止めるとは思っていなくて。高1の時は寮で同部屋やったので(笑)、嬉しかったですね。ホンマに足立に助けられました」。



 このPKストップは大きな試合の分水嶺となり、試合はスコアレスドロー。勝利までは引き寄せられなかったものの、これが今シーズン初の勝ち点獲得であり、初の無失点ゲームとなる。「アレで相手に流れを持ってこさせなかったのは良かったですけど、僕のPKだけで引き分けたわけじゃないので、後半も危ないシーンはある中で、ディフェンス陣が身体を張ってくれましたし、いろいろターニングポイントはあったと思います。ただ、キーパーの一番の仕事はやっぱり無失点に抑えることなので、最低限の仕事はできたかなと」。そう話すと、足立は少しだけ安堵の表情を浮かべてみせた。

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