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「目の前の1試合」を勝つことだけが日本一へ通ず。“勝負強い”帝京長岡が延長で新潟明訓に競り勝って新潟制覇!

ゲキサカ / 2022年6月5日 20時25分

 後半も帝京長岡のラッシュは続く。2分には松山が縦に優しく流し、土門が枠内へ打ち込んだシュートは新潟明訓のGK中山光貴(3年)がファインセーブ。5分にも土門を基点に、MF山村朔冬(2年)の左クロスから松山のシュートも、凄まじい反応で中山が身体に当てたボールはクロスバーを弾き、再び松山が打ったシュートは菅井が決死のクリア。「最後の決定機を生かすのは、本当にまだまだというところですね」と語った谷口総監督も思わず天を仰ぐ。

 中山の躍動が止まらない。16分。右サイドを単騎で切り裂いた松山は、GKを見極めてループシュートを選択。枠へ向かったボールは、しかし左ポストに跳ね返ると、二次攻撃から土門を経由して、五十嵐のシュートが枠を襲うも、三たび中山がビッグセーブで仁王立ち。まさに守護神という表現がピッタリの好守連発。新潟明訓ゴールの強固な鍵は、二重、三重、いや、四重構造。揺るがぬ安定感が光る。

 35+2分。新潟明訓はカウンターのチャンス。左サイドを丁寧に運び、高井が打ち切ったシュートは、それまでも少ない守備機会を完璧な対応でやり過ごし、「ミスが1個でもあったら悔しいぐらいになっています」と言い切る帝京長岡のGK佐藤安悟(3年)が確実にキャッチ。70分間では決着付かず。勝敗の行方は前後半10分ずつの延長戦へと委ねられる。

 赤い応援席が跳ねたのは、延長前半2分。途中出場のMF友坂海空(2年)が絶妙のループパスを通すと、MF平井壱弥(2年)のゴールはオフサイドで取り消されたものの、新潟明訓へ再び宿った勇気。6分には帝京長岡の超決定機。左サイドを1人で剥がし切った松山の折り返しに、全速力のスプリントで突っ込んだMF廣井蘭人(3年)のシュートはゴール右へ。スコアは動かない。

 途中出場の男は、その時をずっと待っていた。延長後半3分。右サイドで獲得した帝京長岡のCK。岡村が蹴り込んだボールは、「セットプレーの時は基本的に中には行かないのに、自分でもよくわからないですけど、多分決めたいという気持ちが自分であったので、行きました」というDF森健太朗(3年)の頭へピタリと届く。黄緑の歓喜、沸騰。1-0。とうとう帝京長岡に先制点が記録された。

 今大会初失点を食らいながら、折れない新潟明訓。土壇場の8分。右サイドのロングスローから、こぼれ球をDF岡村拓宙(2年)がクロスに変え、菅井のヘディングは枠を捉える。だが、「ポジショニングを冷静にしていれば、ある程度のところは自分なら止められると思っていたので、運よく正面に来てという感じでした」と振り返る佐藤が、冷静なセーブで赤い希望を打ち砕き、詰めた加藤のシュートも森が身体で弾き出す。

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