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5戦34得点無失点!! 圧倒的な数字で頂点へ…京都連覇の東山、「満足はしていない」と慢心なく全国に挑む

ゲキサカ / 2022年6月7日 15時23分

 一方で、松橋が抜けた中盤では軸となる真田とコンビを組むボランチが定まらなかった。決勝戦や準々決勝・京都廣学館戦では攻撃の組み立てられる大谷彩斗(3年)を、準決勝・京都橘戦では守備を期待して石井を、3回戦・福知山戦では2列目もこなせる清水楓之介(3年)を起用するなど、対戦相手やゲームプランに応じて複数の選手を使い分けてきた。全国へ向けて松橋を戻すのか、それともボランチの定位置を手にする選手が出てくるのか。指揮官の判断や選手がどれだけアピールできるか、注目が集まる。

 充実の京都府大会となったが、チームが見据えるのは高いレベルでの戦いが待ち構えている全国の舞台だ。試合後、福重良一監督は優勝を称えつつ、試合内容や個々の出来については厳しい言葉も交えながら更なる奮起を求めていた。新谷も「大会無失点は目標だったので達成できて嬉しいけれど、満足はしていない。全国では一本のパス、一本のシュートで試合が決まることがある」、松橋も「本大会へ向けて基礎の部分や体作りなど、全てにおいて伸ばしていきたい」と話している。

 こうした成長意欲はチーム全体にも及んでいる。新チームとなった今季からの取り組みとして、新谷は上手くいかなかった練習の後のコミュニケーションをあげる。「今日は何が駄目だったのかを話して、原因や改善点を出してから終わるようにしています。駄目だった練習を、無駄な時間にしたくない」と理由を説明する。

 ロングスローやセットプレーに関しても、昨年は得点が少なかったことが課題となっていたが、今季は一転してチームのストロングポイントになっている。スタメンの平均身長では昨年よりも下回っているのだが、選手が走りこむコース取りやタイミングを工夫して、回数を重ねることで得点率が向上してきた。個人レベルでもそうだ。例えば北村は1年生から試合に絡んでいたが、飛躍が期待された2年生は消化不良のままシーズンを終えている。「去年まで球際やハードワークでサボってしまうこともあった。そこを意識して取り組んでいる」(北村)。その成果は少しずつプレーに現れており、今大会は好調を維持していた。先発入りを目指す上田も「守備のときの判断や、やりきること。攻撃ではパスを出すタイミングが遅れることがあったので、自分より上手い選手を見ながら改善している」(上田)と課題と向き合っている。今大会は多くの選手が公式戦の舞台を経験した。それらを日々の練習の中で生かしていければ、チーム全体の底上げにつながるだろう。

 京都大会を制したことで、次はいよいよ目標としていた全国が舞台となる。昨年は夏の高校総体、冬の選手権で、いずれもベスト8という成績を残している。敗れた相手は、最終的に優勝校となった青森山田だ。日本一のチームを基準に定めて取り組んできた成果を、高校総体本戦でも披露してみせる。

(取材・文 雨堤俊祐)●【特設】高校総体2022

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