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後半勝負の長崎総科大附が1-0で勝利。国見との決勝は「小嶺先生の気持ちも背負って」戦い、全国へ

ゲキサカ / 2022年6月10日 8時18分

 一方の長崎総科大附も30度近い気温の中、前半は走る距離を制限。前から追い続けるのではなく、守備網に入ってきたところに狙いを定めてボールを奪いに行った。そして幾度か速攻へ持ち込み、竹田や平山が崩しに係る。だが、前半は創成館がシュート1本、長崎総科大附も同2本と静かな展開で終えた。

 後半、互いにギアを上げ、徐々にオープンな戦いに。後半、幅を活用した攻撃を増やした創成館はオープンスペースを突く波多野や田川を起点にクロスへ持ち込み、15分には福田のクロスから波多野がヘディングシュートを放つ。また、26分には右クロスのこぼれを田川が右足シュート。だが、GK亀井の正面を突くなど得点には至らない。

 一方の長崎総科大附はショートカウンターやセットプレーからゴール前のシーンを作り出す。そして、梅野の左足シュートや左クロスに横山が飛び込むなどゴールを脅かす。だが、創成館はGK濱村が安定感高い動き。守護神を中心に、落ち着いて相手の攻撃に対応していた。

 長崎総科大附は25分、亀井のパントキックを起点に左の平山がアーリークロス。これを福島が頭で狙うもスコアは動かない。創成館は27分、関とFW西咲人(2年)を入れ替える。拮抗した展開を打破したのは、「自分たちはしっかりと準備してきたので、絶対に取れると信じて最後まで走っていました」(竹田)という長崎総科大附の方だった。

 27分、長崎総科大附は敵陣右サイドで筒口が激しいチェック。デュエルの強さでボールを奪い返すと、竹田のスルーパスから横山がクロスを上げる。これをファーサイドの福島が180cmの長身を活かしたヘッド。叩きつけたボールは1バウンドし、DFの頭上を越えて逆サイドのゴールネットに吸い込まれた。

 殊勲の福島が、「自分はヘディングが得意なので、冷静に決めることができました。いつも練習していた通り、決めることが出来たと思います。(興奮で)頭が真っ白になりました」という先制弾。長崎総科大附の強さ、スピードが表現されたゴールだった。直後にFW佐藤海斗(3年)を投入して活力を加えた長崎総科大附に対し、創成館は31分、藤田、田川が連続シュートを打ち込む。

 35分、創成館は福田をFW田中歩武(2年)へ。長崎総科大附も直後に福島とDF下田龍久翔(3年)を入れ替える。長崎総科大附はこれまで終盤の失点が続いていたというが、亀井が「最後までベンチもスタンドも集中して全員で守ることができました」と振り返ったように、集中力を切らさずに1-0を維持。創成館もGK濱村が相手MF梅野の決定的なシュートを阻むなど諦めずに戦ったが、長崎総科大附が決勝進出を決めた。

 長崎総科大附は新体制で決勝進出。ただし、定方監督は「(自分は)大したことやっていないですし、生徒がしっかりしているので。(まだまだだが、各スタッフで)これまで小嶺先生に頼っていた面を分散しながらですね」。気の緩みも見られるというが、それが大きな歪にならないようにコーチ陣、選手が私生活から気を配りながら、意識高くチームを作って来ている。
 
 全国まであと1勝。福島は「チーム全体でハードワークして、身体を張って絶対に勝ちたいです」と力を込め、竹田も「まずは明日絶対に勝ちたい」と宣言した。恩師とともに決勝を戦い、全員で優勝を喜ぶ。

(取材・文 吉田太郎)●【特設】高校総体2022

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