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躍進後の大事な戦い。高川学園が粘り強さやセットプレーの強さ発揮し、インハイへ

ゲキサカ / 2022年6月14日 6時28分

 宇部鴻城も吉田の縦パスを黒羽が収めて展開し、左クロスへ持ち込むなど反撃。山中をFW原野翔(1年)へ入れ替えた後の31分には、左サイドでのワンツーから前田がラストパスへ持ち込んだ。

 また守備面でも球際での厳しいチェックを継続し、DFラインも的確なカバーリングを見せる岡村、吉田、山本を中心に安定。一方の高川学園は攻撃の柱である山本吟が負傷したこともあり、攻撃の迫力、精度が上がらない。山本吟は前半終了を待たずにFW武藤尋斗(3年)と交代。さらにアディショナルタイムには伊藤とFW佐野大斗(2年)も入れ替えた。

 高川学園は自分たちだけでなく、相手やレフリングともなかなか噛み合わず、どこかリズムに乗れない中での戦い。宇部鴻城に「差は無い」という自信を与えてしまう。それでも後半5分、CKの流れから右サイドの藤井がロビング気味のクロスを上げる。1バウンドしたボールを佐藤が左足ボレーでゴールへ突き刺し、2-0とした。

 その後も大下のカットインシュートや、ショートカウンターを佐藤がフィニッシュで終えるなど立て直していた。だが、宇部鴻城が1点をきっかけに盛り返す。竹杉をFW松村和哉(2年)へ入れ替えた直後の14分、後半に存在感を高めた吉田が右サイドの混戦から抜け出してクロス。これに黒羽が頭から飛び込んで決め、1-2とした。

 勢いに乗った宇部鴻城はさらに17分、GK松本がパントキック。ペナルティアーク付近の競り合いからPAへ抜けたボールに松村が反応し、ゴールへ蹴り込む。同点かと思われたが、松村のシュート直前に吹かれていた笛。ペナルティアークでの高川学園DFのファウルによってFKの判定、ゴールは無効となった。

 宇部鴻城は落胆の色を見せず、このFKを濱岡が右足で狙う。だが壁をヒット。その後、宇部鴻城は原をFW井上悠斗(2年)へ、高川学園は負傷した高良と武藤に代えてFW藤岡大誠(3年)とFW藤岡竜空(3年)を投入する。終盤、宇部鴻城はボールを繋ぎ、右サイドの吉田が積極的に攻め上がるなど同点を目指す。

 だが、高川学園は実森が運動量を増やし、藤井が随所で高さを発揮。彼らや岡、中島が鋭い寄せでボールを奪い返し、相手の背後を突く攻撃を徹底する。点差を広げることはできなかったものの、相手の勢いを止めて粘り強く勝ち切った高川学園が2連覇を達成した。

 高川学園は攻守にチグハグな部分も出て、江本孝監督も「悔しいですね」と語る内容。それでも、選手権で活躍した後の大事な全国大会予選を勝ち抜いたことについて指揮官は、「ああいう雰囲気の中で冷静にやるとか、ハイパフォーマンスでやることは難しいので、よくやったなと」と評価していた。

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