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「オレたちを全国が待っている」。目的と目標を自覚する関東一がPK戦を制して、再び“無念の出場辞退”を味わった全国へ!

ゲキサカ / 2022年6月19日 7時59分

 後半に入ると、展開は膠着状態に。13分は東海大高輪台。左サイドをMF加瀬舜悠(3年)が単騎でぶち抜き、笠原が放ったシュートは枠の上へ。24分は関東一。右サイドから途中出場のDF川口颯大(2年)がロングスローを投げ入れ、飛び込んだ本間のヘディングはゴール右へ。ただ、「相手の方が交代をうまく使っていたので、それはちょっと厄介でした」と小野監督が言及したように、切っていくカードがことごとくチームを活性化させた東海大高輪台に、試合の流れは傾いていく。

 0-0のままで突入した延長戦で、その傾向は顕著になる。延長前半5分には後半から登場したFW建内翔空(2年)がわずかに枠を越えるミドルを放てば、延長後半5分にも笠原が右へ振り分け、MF増田颯太(3年)のクロスにMF菅原巧太(2年)のヘディングはゴール左へ逸れるも、交代出場の3人で決定機まで。「後半の終わりぐらいからずっと攻められていたので、もうゼロで行こうということと、攻撃はもう割り切って、後ろから繋ぐのではなくて、前に蹴って相手の陣地でなるべくプレーしようと話していました」とは池田。耐える関東一。押し込む東海大高輪台。

 9分。笠原の左FKに、突っ込んだDF生駒匡悟(3年)が枠内へ飛ばしたヘディングは遠田が何とかキャッチ。100分間で決着付かず。どちらか一方だけに用意されている全国行きの切符は、PK戦で奪い合うことになった。

 実は両チームの守護神は、ともに中学時代に所属していたジェファFCの2学年違いの先輩後輩。因縁渦巻く11メートルのドラマは、先に“後輩”が魅せる。先攻の東海大高輪台が成功して迎えた、後攻の関東一1人目はGKの遠田。このキックを山本が完璧なセーブ。成長した姿を“先輩”に見せ付ける。

「自分が外してしまって『ヤバイな』という感覚はあったんですけど、1人目ということでまだ心のゆとりがありました」。その言葉を“先輩”は自らの実力で証明する。東海大高輪台2人目のキックを冷静に弾き出すと、3人目のキックはクロスバー直撃。だが、関東一4人目のキックも枠外へ逸れ、2-2のタイスコアで勝負は5人目の攻防へ。

 再び“先輩”が羽ばたく。「オレの方が3年だし、1年には絶対に負けねえぞ」。飛んだ遠田がビッグセーブ。形勢は反転する。関東一5人目は頼れるキャプテン。「矢端は絶対に決めてくれるだろうと思っていました」という本間の祈りは、通じる。

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