攻撃力に加えて粘り強さ、勝負強さも強みに。昌平が18年以来のインターハイへ
ゲキサカ / 2022年6月20日 20時24分
21分には左ロングスローのこぼれに高橋が反応して右足シュート。だが、昌平は平がブロックする。直後に成徳深谷は鈴木と秋本に代えてDF尾澤大成(3年)とFW佐藤奏琉(3年)を投入。昌平も平とこの日は切り札役を担ったMF長準喜(2年)を入れ替えて追加点を狙う。
1点を追う成徳深谷はPAへボールを入れるものの、昌平はともに競り合いの強さを見せ続けた津久井と今井中心に強固な守り。成徳深谷は31分に和光をMF上野大地(3年)、39分には辻本をDF山田春斗(3年)へ入れ替えて反撃を続けたが、終盤へ向けて安定感と集中力の高さを発揮した昌平が昨年無冠の悔しさを晴らすタイトル奪取と全国切符獲得を果たした。
昌平は今季、プリンスリーグ関東の鹿島学園高(茨城)戦で立ち上がりに退場者を出して0-2とされながらも終盤に追い付いてドロー。リーグ戦ではここまで3失点(5試合)の堅守で、インターハイ予選は2度の1-0勝利を含め、1点差ゲームをしぶとくモノにしている。一発勝負のトーナメント戦で早期敗退するなど勝負弱さのあった昨年からの変化。津久井は「去年、自分は経験して、今年変えようと思っていた。表現できるようになってきて良かったです」と頷く。
また、この日は守り方の上手い成徳深谷に対し、無理に繋ぐのではなく、選手たちが判断しながらロングボールを多用。荒井や長らのテクニックで勝負するだけでなく、状況に応じた戦いをする力もある。「今年、個の打開力は楽しみな選手もいる」という藤島監督は、「ボールを動かしながらとかしっかり主導権を取るということは、より強調しながらしても良いかなと」と強みもより強化していく考えだ。
インターハイは初出場した16年大会で3連覇を狙った東福岡高(福岡)や静岡学園高(静岡)を破って3位。18年大会では同年度の選手権覇者・青森山田高(青森)や大津高(熊本)を破って再び3位に入っている。悔しい敗戦も経験しながらチームは進化。その昌平が「今年の良さをしっかりと出して上まで」(津久井)を実現し、初の決勝進出、日本一を果たす。
(取材・文 吉田太郎)●【特設】高校総体2022
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