「選手たちは本当にストレスだったと思う」森保監督が明かした6月シリーズ4試合の“テスト戦略”
ゲキサカ / 2022年6月21日 15時11分
日本代表の森保一監督が21日、報道陣のオンライン取材に応じ、6月シリーズ4試合を振り返った。南米とアフリカの競合を相手にホームで2勝2敗。結果の面で課題は残したが、「最後に負けて終わってしまったので残念な部分はあるが、試そうと思ったことはしっかりと試せた」と前向きに述べた。
約2週間強の活動期間があった6月シリーズで、パラグアイ(○4-1)、ブラジル(●0-1)、ガーナ(○4-1)、チュニジア(●0-3)と対戦した森保ジャパン。大幅にメンバーを入れ替えながら戦ったため、東京五輪世代を中心に大きく出場時間を伸ばす選手が出てきた一方、4試合で2勝2敗、とくにW杯出場国相手には1勝2敗という厳しい結果に終わった。
それでも期間中からたびたび「選手の組み合わせを試したい」と述べていた森保監督。負傷中のDF冨安健洋(アーセナル)、DF菅原由勢(AZ)、MF守田英正(サンタクララ)と第4GKの大迫敬介(広島)以外は全選手に長い出場時間を与えたことを前向きに振り返った。
「GKの大迫(敬介)は残念ながら使ってあげることはできなかったが、招集したほとんどの選手にプレーしてもらいながら、誰が出てもチームのために戦う、誰と組んでもチームを機能させるという部分をトライできた。誰と組んでもチームを機能させる部分については言葉で言うのは簡単だが、やっている選手は非常に難しい。今できる最高のトライをしてくれた」
一方、多くの選手を起用したことでメンバーの入れ替えが続き、戦術面での課題が見られたことについては「選手たちにとっては本当にストレスだったと思う」と認めた。もっとも、そうした負荷は想定内だったという。「1試合1試合組む選手を変えて、個人戦術でもグループ戦術でもチーム戦術でも意思統一が難しい中で、よくトライしてくれた」。そう手応えをのぞかせた指揮官は「サッカーは一人変われば流れが変わる、3人変わればチームが変わる難しさがある中、課題を設定して状況を変えてやったことがこれから活きると思っている」と展望を語った。
しかしながらカタールW杯まではあと5か月。残る活動期間は欧州遠征が予定されている9月の国際Aマッチウィークと、本大会直前の10日間弱だけだ。キリン杯決勝チュニジア戦の試合後にはMF三笘薫(ロイヤル・ユニオン・サンジロワーズ)から「チームとしてどう攻めていくかの決まり事はいろいろ持たないといけない」「狙いの細かさも全然足りていない。フィールド内の自分たちの対応力に行ってしまっているところがある」という言葉が聞かれるなど、チームコンセプトの練度への不安はチーム内からも感じられる。
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