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心に響いたクロップの言葉「拓実は拓実のままでいい」。リバプール南野拓実が著書『Inspire Impossible Stories』出版イベントに出席

ゲキサカ / 2022年6月25日 6時30分

 そうしてリバプールに加入した南野。やはりユルゲン・クロップ監督との出会いは大きかったという。特に印象的だったのが加入直後の2020年1月5日に行われたFAカップ3回戦エバートン戦の前日のエピソード。トレーニングの際、指揮官から先発での公式戦デビューを告げられると同時に「拓実は拓実のままでいい。自分自身のやりたいプレーをやってほしい」と伝えられたのだという。

「僕のイメージではチームのいろんな戦術があって、チームの約束事があったし、監督であればいろいろ詰め込んで覚えてから試合に出てほしいと思う。僕もそれを覚えてないといけないと思っていました。ただ、クロップが僕にかけた言葉は『自分自身そのままでプレーしてくれればチームのためになる』ということ。そう言ってくれたのは意外だったし、それで肩の荷が降りた。そして逆に奮い立って、じゃあ自分のプレーをやってやろうという気持ちになりました」

 そこからリバプールでは公式戦通算45試合に出場した南野。昨季はFA杯で4試合3ゴール、カラバオカップで5試合4ゴールの大活躍を果たし、最後まで史上初のシーズン4冠を追いかけた歴史的シーズンの立役者となった。クロップ監督からも「彼は決して諦めない。常に前向きで、何事にも全力で向き合っている」と賛辞が送られた。

 世界的ビッグクラブにおいて、出場機会を掴むことではそう簡単ではない。それでも、厳しい世界で戦う姿は紛れもなく日本の子どもたちにも大きな刺激を与えていた。

 イベントではリバプールのユニフォームを着たサッカー少年から「出場時間が少ない中でも結果を出し続けることができた準備を教えてください」と質問が飛んだ。それに対して南野は「出場時間が短い中でも結果を残さないといけない状況はよくあって、そういう時に常に最高の準備をすることを心がけてました」と飾ることなく、「出場できない時は難しいけど、いま自分が何をすべきかにフォーカスし、集中することが最高の準備につながるし、試合で結果を出すことにつながるんだという気持ちで日々プレーしていました」と真摯に答えていた。

 またそうしたやり取りを目の当たりにしていたファンの男性(25)からは「常に自分に満足せず、自分に厳しい目を向けて戦う姿がすごい」という熱いメッセージも送られ、その姿勢を貫いてきた南野が胸に迫った表情を見せる一幕もあった。

 イベントの最後には「来季はワールドカップもあるし、僕自身ももっと試合に出場して、結果を残して、最高の状態でワールドカップに行きたい。その姿を見て、皆さんに何かインスパイアしてもらえたらと思います」と意気込みを示した南野。互いに刺激を与え合ったイベントを経て、未来への決意を新たにしていた。

(取材・文 竹内達也)

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