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[関西選手権]2人のライバルも、今までの自分も超えるための挑戦。大阪産業大DF湯本創也の勝負はまだまだこれから

ゲキサカ / 2022年7月8日 19時13分

 42分。MF奥野龍登(1年)の蹴った左FKが、湯本の元へと届く。ヘディングで枠へ収めたシュートは相手GKがラインギリギリで掻き出すも、こぼれを拾った湯本は後方へパス。MF伊藤友弥(4年)のシュートを、最後は赤塚がプッシュ。土壇場での勝ち越しゴールに、みんなの感情が爆発する。

「アレ、入っていたと思うんですけどね(笑)。でも、ネットを揺らせないと、ですよね」と笑った湯本は“ゴール未遂”に“アシスト未遂”となったが、チームはその後の相手の猛攻もかわし切る。2-1。強豪相手に劇的な勝利を収め、大阪産業大は全国出場に王手を懸けた。



 湯本の前所属はFC東京U-18。好タレントの輩出に定評のあるFC多摩ジュニアユースから加入したが、同期には木村誠二(モンテディオ山形)と岡哲平(明治大)、1つ下には大森理生(FC琉球)という実力者が居並ぶ中で、なかなかレギュラーポジションを掴むまでには至らず、トップチームの昇格は勝ち獲れなかった。

「もちろんFC東京で昇格できれば一番でしたけど、叶いませんでした。次は関東の1部の大学に行くことが、将来のために繋がるのかなという想いはあったんですけど、そこにも行けなくて……。そんな時にもともと関西にも興味はあったんですけど、監督の中村(忠)さんの繋がりで、大阪産業大から話を戴いたんです。実際に練習に行ってみたら、雰囲気も良かったですし、もっといろいろな経験を積んだ方が自分のためにもなるかなと思ったので、決めました」。

 大阪行きを決断した理由は、サッカー面以外の部分も熟考した上だという。「もともと人生はサッカーだけではないと思っているので、プロになれたとしても、サッカーキャリアは長くないかもしれないですし、プロになれなかった時にも人間関係を広げることは大事だよなって。あとは、僕自身が人見知りでしたし、あまりふざけられない性格だったので、そこを変える意味でも、関西というのはプラスになるんじゃないかなと。そこはまだまだですけど、頑張っている所です(笑)」。人間としての幅をより広げるためにも、知り合いのいない土地で様々な経験をしてみたい想いが、湯本を大阪へと向かわせた。

 実際に入学した大阪産業大は、いろいろな面で自分に合った素晴らしい環境だった。「大阪産業大学は先輩も含めて、みんな良い人ばかりなんです。スタッフも監督の安里(晃一)さんも含めて、年も近いですし、凄く関係性を作りやすいチームで、特にサッカーの部分では『友達がいないから、やりづらいな』ということは感じずにできたかなと思います」。周囲にも恵まれ、サッカーを楽しむことができている一方で、改めて感謝の念を抱いている人たちもいる。

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