元ヴォルティス戦士の徳島凱旋。生駒・古田泰士監督が選手たちに伝えたい「ありがとう」のメッセージ
ゲキサカ / 2022年7月25日 6時45分
特筆すべきは、その応援団の数の多さだ。「県予選からたくさん応援の方にも来ていただいていて、本当に試合中もだいぶ力になりました」と横路が話せば、「昌平と比べて、応援だけは勝っていたと思います(笑)。そこは凄く嬉しかったですし、励みになりました」と笑わせたのは中盤のキーマン、MF佐藤航(3年)。オレンジ色の服を着て、オレンジ色のタオルマフラーを身に付けた“生駒サポーター”がスタンドの一角を染め上げる。
さらに古田監督の大学時代の“友人”たちも、少なくない人数がそのオレンジの中に含まれていた。そのことに触れられると、「嬉しいことですね。ただ、どっちかと言ったら応援もありますけど、イジりに来たんやろなと。『大丈夫か、オマエ?』みたいな感じやと思うんですけどね(笑)」とは本人だが、その慕われる人柄がこのことからも垣間見える。
後半に入るとさらに2点を献上。生駒の選手たちも懸命にゴールを目指して奮闘したが、なかなか得点までは届かない。「まあ、いつもぐらいの出来かなって。それは良くも悪くもですけど。『いつも以上のプレーをしてくれよ』とは思っていましたけど(笑)、もうちょっとできても良かったかなと、もうちょっとゴールに迫れる所もあったのかなとは思います。いつも通りやっても勝てないのが全国大会だということはわかっていたんですけれども、やはりいつも通りでは勝てんかったなという感じです」と古田監督。0-3。全国初勝利は次回以降へお預けとなった。
試合を終えたばかりの選手たちが発した言葉も印象深い。「このレベルでやったことを持ち帰って、その基準でずっとやっていったら県内でも十分戦えると思うので、今日経験したことをずっと継続してやって、選手権でまた全国に戻ってきたいですね」(横路)「このレベルで体験したことを無駄にしないように、練習ももっと厳しくやれると思いますし、それを継続していくことを大事にしていきたいと思います」(佐藤)。自らの身体で感じたことを、心で感じたことを、どれだけ忘れずに、日々の練習から継続できるか。それがこの70分間の経験の大きな意味になるはずだ。
取材エリアへ到着したオレンジの指揮官に、旧知のヴォルティスのクラブスタッフの方が親しげに話しかける。この日の会場、徳島スポーツビレッジはヴォルティスの練習場。古田監督もプロサッカー選手として研鑽を積んだ、正真正銘の“思い出のグラウンド”である。また、前日にも試合自体は見られなかったそうだが、J2のリーグ戦が開催されていた鳴門・大塚スポーツパークポカリスエットスタジアムを訪れ、お世話になった方々に挨拶をしてきたという。
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