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この“大大金星”もあくまで日本一への通過点。帝京が会心の逆転勝利で前回王者・青森山田を撃破!

ゲキサカ / 2022年7月25日 20時46分

 それでも、黄色の牙城は揺るがない。「とにかくみんなに『少しでも足を動かせ』ということと『ボールに対して行け』ということは言っていて、少しでも緩くなるといかれるなとはずっと思っていたので、声を出しまくって、『とにかく守ろう』という気持ちだけでした」とは大田。1分ずつ、1分ずつ、丁寧に、必死に、時間を潰し続けていくと、アディショナルタイムも7分を過ぎ、とうとうタイムアップのホイッスルが鳴り響く。

「キーパーの川瀬も頑張ってくれましたし、大田と梅木怜のCB、島貫、並木、田中遥稀と、良く耐えたというのが一番良かったところだと思います。よく凌いでくれましたし、島貫がシュートブロック、伊藤聡太はゴールの中から掻き出したような、アレがやっぱり帝京高校らしいプレーなのかもしれないですね。献身性は忘れていなかったと」(日比監督)。真夏の徳島で上げた凱歌。帝京が青森山田を逆転で撃破し、大きな難所を堂々と突破する結果となった。

 大会前。帝京のキャプテンを務める伊藤は、こう話していた。「自分たちは夏と冬は必ず日本一を獲りに行こうと話していて、傍から見たら笑われる目標かもしれないですけど、自分たちは本気でできると思っているんです」。普段からとにかく明るい男が、至って真剣な表情で口にした決意が、強く印象に残っている。

 その想いは、もちろんチームメイトも共有している。最後までディフェンスラインを引き締め続けた大田は「青森山田に勝てたのはメチャクチャ嬉しいですし、何とかチームでまとまって戦えたという感じでしたけど、この試合が終わりではないですし、より日本一になりたいという想いが強まったと思います」ときっぱり。目標はあくまで日本一。だからこそ、青森山田に勝ったことは大きな自信になるものの、また1つ勝利を重ねられたことが何より大きな成果だという、基本的なスタンスにブレはない。

 “大大金星”というフレーズを使った指揮官も、実は大会前にこういう言葉を残していた。「「コイツらが『全国大会を制覇するんだ』って言っている以上は、そこに向かって準備するだけですよね」。この勝利は確かに“大大金星”かもしれないが、あくまで掲げた目標に到達するための“通過点”。カナリア軍団にとって20年ぶりとなる日本一が、少しずつその輪郭をくっきりと現し始めている。

(取材・文 土屋雅史)●【特設】高校総体2022

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