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高体連最高峰の「スタイルウォーズ」。矢板中央の貫く覚悟に苦しみながらも前橋育英が執念の逆転勝利!

ゲキサカ / 2022年7月29日 7時0分

 同点ゴールが生まれたのは後半2分。左サイドのDF山内恭輔(3年)を起点に、青柳が中央へ送ったボールを、一旦はボールを失った山田が奪い返すと、躊躇なく右足一閃。わずかにDFに当たってコースの変わった軌道は、右スミのゴールネットへ吸い込まれる。「自分は普段から『切り替えが遅い』とか、そういうことを言われがちなので(笑)、そういうところが課題だなと思っています」という17番が、『早い切り替え』から大仕事。1-1。スコアは振り出しに引き戻された。

 折れない矢板中央の反撃も、らしいプレーから。9分、GK上野豊季(3年)が自陣から蹴り込んだFKに、若松が合わせたヘディングは枠内へ。前橋育英のGK雨野颯真(2年)が懸命に触ったボールは左ポストにヒットするも、あわやというシーンにどよめくスタンド。直後の左CKをDF畑岡知樹(3年)がショートで始めると、木村のクロスからDF勝田大晴(3年)のヘディングは雨野がファインキャッチで凌ぐも、一発の脅威を相手の喉元に突き付ける。

 逆転ゴールが飛び出したのは後半16分。左サイドで獲得したFKを青柳が蹴り込み、クリアされたボールをFW小池直矢(3年)が残し、DF井上駿也真(3年)、DF齋藤駿(3年)と右へ繋ぐと、「中に味方がいっぱいいたので、クロスとシュートの間ぐらいの感じで、誰かが触ってくれればと」山田が放った“シュータリング”は、またも寄せたDFに当たってコースが変わり、そのままゴールネットを揺らす。「今日は皓生の日だったんですね」と笑ったのは山田監督。2-1。前橋育英がスコアを引っ繰り返した。

 一気に突き放しに掛かったタイガー軍団。13分には井上とのワンツーから大久保が、直後にも高足の右クロスに飛び込んだ小池が、14分には右サイドから3人をぶちぬいてエリア内へ侵入した井上が、相次いで決定的なシュートを放つも、いずれもゴールポストに阻まれ、3点目を引き寄せられない。

「技術がスバ抜けた選手はいないけど、最後まで身体を張って、本当に泥臭く頑張れる選手たちがたくさんいる」(高橋監督)矢板中央は、諦めない。高い位置までボールを蹴り入れ、さらにロングスローとコーナーキックでゴール前に殺到。同点に追い付きたい姿勢を前面に打ち出し続ける。

 だが、「矢板中央さんはやることは徹底しているので、ロングスロー、FK、CKはもう全身全霊で向かってくるから、そこは我々もアラートな状態で集中してやれと話しました」と指揮官も口にした前橋育英は高い集中力を保ち、180センチのFW山本颯太(3年)と186センチのDF斉藤航汰(3年)も投入する執念の采配で、聞いたタイムアップのホイッスル。

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