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神戸アジア8強の立役者は元J3戦士…「僕の良さは人の何倍も走ること」ACLデビュー飯野七聖が獅子奮迅の1ゴール“2起点”

ゲキサカ / 2022年8月19日 1時28分

 特にこの日の相手の横浜FMは、アグレッシブなプレスを持ち味とするチーム。その強みは見事にハマった。「エウベル選手があまり下がってこないのは分析でわかっていたし、マリノスは4バックで4人でスライドを頑張るチーム。中に大迫選手がいるのもあって、なかなかサイドまでスライドするのは難しいと思っていたので、できるだけサイドに張って、逆サイドの高徳選手が持った時に一発でこっちに展開して1対1で仕掛けるシーンを作ろうという話をしていた」。そんな狙いは試合を通じて脅威を与え続けた。

 そうした戦術眼は、これまでのサッカー人生で培ってきたものが活きているという。飯野は国士舘大卒業後、J3の群馬でプロキャリアをスタートし、J1までステップアップしてきた苦労人。「スタートはJ3だったけど、昔から自分の強みは変わらずに貫いてやってきた。いろんなチームを経験して、とくにサガン鳥栖では自分の良さをどう活かせるかとか、相手のシステムがこう来るから僕たちはこうして行こうとか個人戦術が磨けたので、そういう経験がいまにつながっている」。この日の試合後には、そんな自らのバックグラウンドも誇った。

 着実にステップアップを遂げ、たどり着いた神戸の地。日々の練習では元スペイン代表のMFアンドレス・イニエスタから「クイックな抜け出しとかでパスを出してくれるし、今よりもっとむちゃくちゃ走ればパスが出てくる印象がある」と刺激を受け、日本代表FW大迫勇也からは「ゴールを取るための嗅覚は、クロスを上げるタイミングでもうすごいなと感じるところがある」と学びを深めているという。

 「このチームには代表を経験してきたすごい選手がたくさんいるし、僕自身、鳥栖から来る時も彼らからいろんなことを吸収して、もっと個人としてすごい選手になっていきたいという思いで神戸に加入したのも理由の一つ」という飯野にとって、神戸での日々は充実したものになっているようだ。

 とはいえ、周囲に居並ぶスター選手たちとは裏腹に、自身のキャリアについては冷静な見方を崩さない。「僕は高みを一気に目指すというより、一つ一つ確実にインパクトを残して駆け上がってきたので、しっかり地に足をつけて頑張りたい」。いま考えているのは自身のことよりチームのこと。鮮烈なACLデビューを果たした25歳は「一つ一つどの相手でも自分の良さを出していくことが評価につながると思うのでこれを続けていきたい」と静かに前を見据えていた。

(取材・文 竹内達也)●ACL2022特設ページ

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