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キーワードは「自発的」。4年間で3度の予選決勝敗退を突き付けられた大成が見据える選手権での“4度目の正直”

ゲキサカ / 2022年8月22日 12時13分

1年時に選手権予選決勝も経験しているDF渡辺誠史(3年)

 10番を背負う中村は、旧友の活躍に刺激を受けている。東京ヴェルディジュニアユース時代のチームメイト、帝京高のMF押川優希とFW伊藤聡太がインターハイで決勝まで進出。全国準優勝という成果を勝ち獲った姿を、この夏に見せ付けられた。

「去年は選手権で倒した相手なのに、今年はあの2人がインターハイの決勝まで行ったので、『凄いな』という想いもあるんですけど、悔しさの方がメチャメチャ大きかったですね。選手権でも対戦することがあると思いますし、アイツらに勝つためには練習するしかないと思うので、やるしかないですね」。

 昨年度の選手権予選決勝では実力を出し切れず、終盤にはGKの退場を受けて交代でピッチを去ることに。想いをピッチに残したまま、悔しい敗戦を突き付けられた。「2年連続で決勝で負けていて、結果だけ見たら惜しいかもしれないですけど、やっている自分の感覚としては去年も勝つのは難しかったなと思っていて、今年はまだまだ去年のチームのようにはなれていないので、雰囲気も上げていかないといけないと思います」。この日の先制点が、実は今季の公式戦ではまだ2点目。中村のゴールに関わる今以上の働きが、チームを前へと進めるための絶対条件であることは言うまでもない。

10番を託されたエース、MF中村浩太(3年)

 この4年間で3度の決勝敗退。すぐそこまで迫っている選手権での全国出場へ向けて、豊島監督の中には決めていることがある。

「過去の3回の時は一喜一憂していて、1つ1つのプレーに『よっしゃー!』みたいな感じでやっていたんですけど、もし今年も勝ち上がれるチャンスがあるならば、『楽しんで来い』とリラックスさせた状態で行かせてあげたいなと。今年の3年生はコロナ禍でモロに大打撃を受けた子たちなので、最後に笑って送り出してやりたいという想いが凄くあるんです。僕は勝負の神様はいると思っていて、去年の決勝で負けたのは関東一さんに神様が付いていたからだと考えているので、その神様にこっちに付いてもらえるように、僕はおとなしく見守りたいです(笑)。だからこそ、自発的に彼らがやってくれたらなと思っています」。

「一戦一戦、初戦でもそれが決勝だと思ってやっていくことが今のチームにとって一番大事かなと思います」と多和田が話したように、選手権はある意味ですべてが決勝戦。“4度目の正直”へ。キーワードは『自発的』。良いヤツの揃った2022年の大成がもう一皮剝けるためには、そして宿願を実現させるためには、それぞれの積極的なチームへの関わり方が、大きなカギを握っている。



(取材・文 土屋雅史)

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