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[プレミアリーグEAST]夏冬連覇への鍵は「頭のインテンシティ」。インハイ決勝以来の公式戦に臨んだ前橋育英はFC東京U-18とドロー決着

ゲキサカ / 2022年9月12日 19時14分

「凄く課題が明確になる試合でした。残り10分や15分の運動量と、追加点を獲るまで気を引き締めるところと、個人のところの決定力が課題だというのはよくわかりましたね」と口にしたのは徳永。前橋育英は終了間際の45+2分に青柳が左FKを蹴り入れるも、ファーに飛び込んだDF齋藤駿(3年)のボレーはわずかに枠を逸れていく。

 結果は1-1。「シュート数が14対7なので、僕らは勝ち点1でもという感じなんですけど、どこかに勝ち点3を持って帰れるチャンスもあったかなと思います」(奥原監督)「チャンスを決め切れればもう自分たちのゲームだったんですけど、その中で集中力が切れて、セットプレーで相手に押し込まれて、最後は自分も絡んだ情けない失点をしてしまって、本当に勝ちゲームだったなって印象ですね」(根津)。お互いに課題が明確に見えた90分間は、勝ち点1を分け合う結果となった。

 インターハイ後は「和倉に行って、いろいろな選手を試し、札幌にはある程度選手を絞って行って試し、という感じでやってきました」と山田監督も話したように、いくつかの遠征を経て、この日のプレミア再開を迎えた前橋育英。周囲から日本一のチームだと見られることについて、徳永は「それは間違いなくありましたし、自分たちは『そのプライドを持ってやろう』という話はしたんですけど、なかなか難しいですし、そういうところにも慣れていかないといけないかなと思いました」と率直な想いを語っている。

 その中で、山田監督がより意識しているのは『根拠のある声掛け』だという。「大切なのは具体的に根拠のある説明ですよね。気合とか努力も確かに必要なんですけど、ちゃんと『こういうことだから、ここをしっかりやっていこう』ということを自分なりに言おうとしています。声の掛け方は一番重要ですよ。『オマエ、ふざけんな』は良くないなと思って(笑)。情熱ばかりでやっていても、根拠がないと僕は絶対ダメだと思います。そこをうまくコントロールしていかなくちゃいけないなと改めて思いましたね」。その1つが冒頭にあった『頭のインテンシティ』というわけだ。

 夏の日本一を経験したからこそ、選手たち同士も謙虚な『声掛け』を大切にしているという。「涼や元輝を中心に『まだまだだぞ』という声掛けはよくしていますよね。ただ、言うだけではなくて行動が伴わないと本物ではないので、目の前にある1試合1試合に全力を尽くして、また弱点が見えてくるようにして、それを克服していきながら、選手権に向かっていこうという話はしています。『これをやればいい』みたいなものがあればいいんですけど、そんなものはないので、『こういうところを直していこう』『だから、そのためにこうしていこう』と根拠を示しつつ。そこは指導者と選手たちの戦いというか、ぶつかり合いがやっぱり必要ですよね」(山田監督)。

 徳永は改めて抱いた決意を、こう口にする。「夏に一冠は獲れましたけど、自分を含めて全員が選手権で日本一を獲るために育英に来ているので、みんなと過ごせる時間も少なくなってきていることも意識しながら、楽しんでやりたいですし、いろいろなところで刺激し合えるのが育英の良さなので、残された時間をプラスに持っていきたいです」。

 同校初の夏冬連覇へ。前橋育英はさらなるバージョンアップにトライしながら、まだ見ぬ景色が待っているはずの未来へ向かい、再び力強く走り出している。



(取材・文 土屋雅史)▼関連リンク
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