[選手権]「今後の市船のために」自分たちが12年ぶりの日本一へ。名門・市立船橋が4-1で拓大紅陵の快進撃を止め、千葉決勝進出
ゲキサカ / 2023年11月7日 14時31分
拓大紅陵にとっては厳しい展開に。だが、拓大紅陵はU-22日本代表FW細谷真大(柏)を兄に持つ10番MF細谷怜大(3年)が落ち着いたボールコントロールと巧みなドリブル、パスで存在感を放つ。また、個々の技術力が高い拓大紅陵はボールを繋いで前進することにチャレンジ。この日は注目の2年生MF行者道玄を怪我で欠いていたものの、細谷やMF飯野聖士(2年)、最前線のFW佐藤海翔(3年)らがボールを収め、サイド攻撃やセットプレーからチャンスを作り返した。
32分には左サイドを崩し、FW吉田遥輝(3年)がクロス。ファーサイドのMF飯田翔音(1年)がダイレクトで狙うも、市立船橋GKギマラエス・ニコラス・ロドリゲス(2年)がビッグセーブで阻む。市立船橋も太田のスルーパスなどからエースFW郡司や佐々木がスペースを狙うが、CB本間竜主将(3年)を中心とした拓大紅陵DF陣も対応。2点差を維持して前半を折り返した。
だが、市立船橋は後半3分、太田が中央右寄りの位置から左足で直接FKを決めて3-0。大きな3点目を早い時間帯に獲得した。この後、市立船橋はゲームをコントロールしながら試合を進めるが、終盤に掛けて相手の攻撃を受けるシーンも増加。拓大紅陵は細谷がDFを剥がして前進したほか、個の力や連動性を活かした攻撃などでシュート、ラストパスまで持ち込んでいた。
そして、33分、左CKから最後はゴール前のこぼれ球を飯野が右足で蹴り込み、1点を奪い返す。市船対策よりも自分たちのサッカーを貫いて準決勝を戦い、見事に奪った1点。嘉藤大樹監督は「やり続けてきたことをピッチで出し切って、あとは結果どうこうというところなので、選手が良くやってくれたと思います。選手はこの選手権でやりながら自信がついてきているんだなとゲームを見ていても凄く感じましたし、本当に成長したのかなと見ていて思いました」と頷いた。
市立船橋は3点目を奪った後、攻撃のラストの部分がやや淡白に。決定機を逸していたが、40+3分、右サイドでボールを奪った郡司が柔らかいクロスを上げる。これを交代出場FW岡部タリクカナイ颯斗(2年)がダイナミックな動きから右足で合わせて4点目。拓大紅陵の快進撃を止め、快勝で決勝進出を決めた。
今年の市立船橋は下級生時から主軸として公式戦を経験している選手が多く、今年はインターハイ、プレミアリーグ、選手権の3冠を目標にスタート。だが、インターハイはプレミアリーグ勢に連勝しながらも準々決勝で日大藤沢高(神奈川)に0-1で競り負けた。プレミアリーグEASTも5位につけているものの、優勝争いから後退している。
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